2020.8.27 12:00

【球界ここだけの話(2067)】東芝・長沢、指名漏れのあとに救われた同級生のオリックス・田嶋の言葉

【球界ここだけの話(2067)】

東芝・長沢、指名漏れのあとに救われた同級生のオリックス・田嶋の言葉

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サンスポ記者の球界ここだけの話

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、甲子園大会の中止など、アマチュア野球界は大会数が大幅に減る異例のシーズンとなっている。そんな状況の中でも、2年前に球友にもらった言葉を胸にプロ入りを目指し、日々のトレーニングに励む社会人選手がいる。東芝・長沢吉貴外野手(24)だ。

 172センチ、63キロと小柄な体形ながら50メートル5秒7の俊足を生かしたプレーが持ち味の左打ちの外野手。栃木・佐野日大高時代には、選抜ベスト4進出に貢献。日大時代は1年春からベンチ入り。2年秋には中堅のレギュラーとしてチームを25季ぶりの東都リーグ制覇に導いた。3年時には大学日本代表にも選出されるなど、順風満帆の野球人生を歩んできた。

 そして4年時には俊足好打の外野手としてプロ入りを期待されていたが、2年前のドラフト会議では、プロ志望届を提出するも指名漏れを経験。「名前が呼ばれなかったときは悔しかったし、なんも考えられなかった」と今までにない挫折を味わい、モチベーションをなくしかけていた。落ちかけていた気持ちを救ってくれたのは、佐野日大高時代の同級生、オリックス・田嶋の言葉だった。

 2年前のドラフト会議後、一足先にプロの舞台で活躍する田嶋に電話。指名漏れをしたことを報告すると「2年後にまたプロ入り目指して頑張れよ。俺は(プロで)待ってるから」と激励の言葉をもらった。

 かつての戦友からの金言で、一度は打ち砕かれた夢に再び挑戦する闘志に火がついた。そして気持ち新たに飛び込んだ社会人野球の名門、東芝野球部。「2年前の悔しさを胸に、必死にここまでやってきた」。じくじたる思いを胸に、がむしゃらにバットを振り込んできた。

 今季は、ドラフト会議後の11月22日から都市対抗野球が開幕するなど、これまで以上にアピールの場が限られる。「こういう状況でなかなかアピールする場が少ないが、数少ないアピールの場で自分の持っているものを出していけたら」と長沢。2年前にくれた球友の言葉に応えるためにも、2年越しの夢をかなえてみせる。(樋口航)