2020.8.8 07:30

【虎のソナタ】例年と違う「ピースナイター」 新幹線もホテルもガラガラ…

【虎のソナタ】

例年と違う「ピースナイター」 新幹線もホテルもガラガラ…

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四回の攻撃前に円陣を組む阪神。森下を苦しめたが…

四回の攻撃前に円陣を組む阪神。森下を苦しめたが…【拡大】

 出鼻をくじかれた? “マツダスタジアム・ルール”は緩和されていませんでした。

 「もう、弁当OKになってますか」

 トラ番サブキャップ安藤理は球場入りするとまずそのことを確認しました。前回の広島遠征(7月3-6日)で弁当を手に記者席に入ったところ、新型コロナウイルス感染予防のため記者席では食事禁止との説明を受け、球場を出て外のベンチで試合前の腹ごしらえを済ませていたのです。

 「変わってませんでした。おにぎりやサンドイッチはいいけど、箸をつかう弁当やラーメンはダメ。スプーンも、ヨーグルトはいいけどカレーライスはダメ。不思議な基準だなと思ったけど、今はしょうがないですね」

 苦笑いしていると、カープ担当柏村翔が助け舟を出しました。球場2階の従業員食堂が報道陣にも開放されて、食事の注文も弁当の持ち込みも可能。ただそこも対面の食事は禁止で、テーブルの片側だけに椅子が並べられています。

 世の中は3連休、そしてお盆休みに突入しますが、新幹線もガラガラだったそうです。

 「家族連れやカップルは1車両に1組か2組で、あとは僕らと同じ出張の一人客ばかり。スッカスカです。席の埋まり具合も半分以下、三分の一くらいでした」

 この日午前中に新大阪から広島へ移動したトラ番菊地峻太朗の報告です。

 「みんなまだ旅行どころじゃないんですね。8月6日の次の日だというのに、今年は広島のホテルも空きがいっぱいあって、簡単に予約できましたよ」

 弁当を食べ終えた安藤が複雑な口調で話しています。7日の広島-阪神は「ピースナイター」として開催されました。1945年8月6日。広島に原爆が投下された日を忘れず、平和と核兵器の廃絶を世界に向けて発信するためのイベントで、当日か、試合がなければその前後に実施されます。今年が13回目。夏にロードに出る阪神はピースナイターの対戦相手になるケースが多く、2012、13、15、17年以来5度目です。

 「僕がトラ番としてきたときはカプセルホテルに泊まりました。どこも満室で、そのカプセルホテルも“ラスイチ”でした」

 柏村が15年当時を思い出して神妙な表情です。12、13年にカープ担当だった安藤も、広島で生活したその2年間で8・6に対する意識はそれまで以上に強くなったと言います。

 「きのうも朝からずっとテレビをみていました。平和式典も、新型コロナの影響で規模が大幅に縮小されてましたね。そういうときだからこそ、このピースナイターは盛り上がるいい試合になってほしい。阪神は前回、ここで大山がマルテに代わって4番に座って打ち出すようになって、チームも乗っていきました。今回も期待しています。広島にも頑張ってほしいです」

 広島、頑張りすぎ。一回に2点、二回に4点。出鼻くじかれまくりました。しかし、阪神も負けちゃいない。新人・森下を中盤つかまえて、よし、いい試合になってきたぞと思っていたら、またボコボコと。そして、柏村が言うんです。

 「あした(8日)は大瀬良投手です。もう『コンディション不良』の影響はありません。3戦目(9日)は遠藤投手です。2日の巨人戦で2失点完投勝利を挙げてます。絶好調です」

 なんでこの3人がここで揃うんだ…。