2020.8.2 07:30

【土井正博の豪傑球論】勝負どころ見誤るな!四回逆転しないと…私なら植田に代打福留

【土井正博の豪傑球論】

勝負どころ見誤るな!四回逆転しないと…私なら植田に代打福留

特集:
福留孝介
四回、木浪は梅野の2点打に続けず中飛(撮影・宮沢宗士郎)

四回、木浪は梅野の2点打に続けず中飛(撮影・宮沢宗士郎)【拡大】

 (セ・リーグ、阪神3-7DeNA、8回戦、DeNA4勝3敗1分、1日、甲子園)また今永に…。DeNAのエースを崩しきれなかったことが完敗の最大の要因。本紙専属評論家・土井正博氏(76)は「同点にした直後の四回2死一、二塁では代打だ」と試合前半であっても福留、もしくは原口を送るべきだったと主張。好投手を相手にしたときは、勝負どころを見誤らない采配を阪神ベンチに求めた。

 勝敗を分けたポイントは四回だった。1死から梅野の2点適時打で同点にして、なお一、二塁。木浪は中飛に倒れた。続く植田がそのまま打席に立ったが、私なら代打だ。常識的には右の原口だが、今永が得意とするチェンジアップを投げにくくする意味で、左の福留でもOKだ。この日の今永は左打者の近本、木浪に打たれていた。とにかく、あの場面で勝負をかけるべきだった。

 好投手攻略には鉄則がある。チャンスは少ない。だから、チャンスが巡ってきたときは、絶対に逃してはいけない。

 阪神は今季、今永に2回連続で抑えられ、3度目の対戦。苦手意識を持つか、行けるぞと思えるか。分岐点の試合だったと思う。

 今永は、私も中日のコーチ時代に対戦している。球威があって変化球も一級品。トップクラスの投手だ。ただ、受け身になるともろさを持つ。自軍がリードした展開なら、持ち味の投球を発揮して手が付けられないが、揺さぶられたりすると制球を乱したりする。

 四回、俊足・近本が出て、今永の悪い面が出た。2四球、近本の盗塁などで満塁に。ここで同点で満足してはいけなかった。逆転を狙わないと。だからこその「四回でも代打」なのだ。案の定、この回を乗り切って、余裕の出た今永は手が付けられない。その後の7連続三振が象徴している。

 7月28日のヤクルト戦(神宮)で20点を奪って以降、打線が下降線といわれるが、好投手に当たれば、そうは打てない。好投手に対したときは、後半勝負とはかぎらない。見極めはベンチの大事な仕事だ。

 選手個々には、自分の役割を果たせと言いたい。三回無死一塁からの植田のバント失敗はダメ。バントもバッティングも、ポイントは同じ。バントができないものは、バッティングも上達しない。

 みんなが自分の役割をしっかりこなさないと、同じ投手に何度でもやられることになる。(本紙専属評論家)

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  • 続く植田は二ゴロに倒れた(撮影・中島信生)
  • 矢野監督(左)と清水ヘッド(右)は試合後、スタンドに一礼する。四回に攻めきりたかった