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【よみがえるノムラの金言】野村克也氏「だろうは禁物」「確認に確認を重ねる」

【よみがえるノムラの金言】

野村克也氏「だろうは禁物」「確認に確認を重ねる」

特集:
よみがえるノムラの金言
さようなら 野村克也さん追悼
2012年5月10日のDeNA戦の九回、鈴木尚が代走で出場。だが、盗塁できずに試合終了となった

2012年5月10日のDeNA戦の九回、鈴木尚が代走で出場。だが、盗塁できずに試合終了となった【拡大】

 2月11日に急逝した野村克也さん(享年84)が、専属評論家としてサンケイスポーツに残した言葉を振り返る、ヘリテージ(遺産)連載。今回のテーマは「だろうは禁物」。どの時代、どの仕事にも、通じる話だ。(構成・内井義隆)

 ノムさんの“つぶやき”が忘れられない。

 「まさか初球から、打たないだろうな…」

 わずか数秒後、不安は的中し、ゲームセット。

 2012年5月10日の巨人-DeNA(東京ドーム)。大型評論『ノムラの考え』は、3時間31分の接戦の、最後の1球がテーマになった。

 1-1の九回裏、巨人の攻撃。2死からジョン・ボウカー選手が死球で出塁し、代走に鈴木尚広選手。ここで打者・長野久義外野手が初球、山口俊投手の外角低めの直球を引っかけて、遊ゴロ。

 当時は、前年の東日本大震災による電力不足のため、3時間30分を超えて延長に入らないルール。この時点で、引き分けに終わっている。

 「初球打ちの全てが悪い、というわけではない。しかし、このケースでは」-。ノムさんはセオリーを添えて、不満を列挙していった。

 まず一走・鈴木尚は、足のスペシャリストで、代走の切り札。二盗させて、一打サヨナラのチャンスを作りたい。

 したがって、長野は鈴木尚が走るまで待つべき。極端にいえば、2ストライクを取られるまで、待ってもいい。

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  • 長野が初球を引っかけて、鈴木尚の走力を生かすことができなかった