2020.7.10 12:00

【球界ここだけの話(2020)】“当たり”続きのDeNAの外国人、獲得の裏に「4C」戦略

【球界ここだけの話(2020)】

“当たり”続きのDeNAの外国人、獲得の裏に「4C」戦略

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サンスポ記者の球界ここだけの話
本塁打を放ったDeNA・オースティン(左)はソト(右から2人目)とエルボータッチ

本塁打を放ったDeNA・オースティン(左)はソト(右から2人目)とエルボータッチ【拡大】

 近年、DeNAが国外から獲得した外国人選手の活躍が目立つ。通算83ホールドのパットン(2017年~)、2年連続本塁打王のソト(18年~)、打線の中軸を担うオースティン(20年~)ら“当たり”選手の出現が続いている。

 「広島のように長年、外国人選手で卓越している球団もある。ウチはそこまでのレベルではないですが、当社比では成功の確率が上がってきているのかなとは思います」

 IT戦略や国際業務の責任者でもある壁谷周介チーム戦略部長(42)によれば、成功率アップの背景にあるのが「4C」戦略だという。

 (1)『Credibility(クレディビリティ)=信頼性』。駐米スカウトのルイス・ロペス氏(東海岸担当)、グレッグ・ハンセル氏(西海岸担当)とのコミュニケーションを重視。両氏が追いかけ続けた選手を推薦してもらうことから始まる。週に1度はオンライン会議で情報交換。「いかにいい選手を推薦してくれるかが鍵。うちの柱」。壁谷部長は全幅の信頼を置いている。

 (2)『Cross Checking(クロス・チェッキング)=視点を変えて確認』。両スカウトから推薦された選手を進藤達哉編成部長と壁谷部長が年に2度、約2週間の米滞在で視察する。進藤部長は技術面、壁谷部長は練習やベンチでの態度を確認する。壁谷部長は「両スカウトと目線を合わせることを大事にしている」と説明した。

 (3)『Combine(コンバイン)=融合』。選手を評価するに当たり、スカウトの主観的な評価と豊富な分析データを融合。打者は打球の方向、角度、速度など、投手は回転数、変化量などを事前に確認しておくことで「複眼的に見ることができる」(壁谷部長)という。

 (4)『Contract(コントラクト)=契約』。壁谷部長が三原一晃球団代表から大枠の予算を任されていることで早い段階での交渉→成立が可能に。12月中旬のウインターミーティング(WM)で交渉がまとまる球団が多いなか、「ウチはそこまでに完了しているのが特徴。WMでは人脈作りに専念できる」と利点を語った。

 獲得後も通訳グループが家族のサポートもこなすなど、選手がプレーに集中できる環境を整える。「彼らの人生を変えているわけです。ジャパニーズドリームじゃないけど、それをかなえてほしい」。壁谷部長の情熱と愛情があふれていた。(湯浅大)

  • DeNA・壁谷周介氏