2020.7.6 12:00

【球界ここだけの話(2016)】広島・佐々岡監督、無観客もカープ坊や人形の熱視線を力に変えて指揮を執る

【球界ここだけの話(2016)】

広島・佐々岡監督、無観客もカープ坊や人形の熱視線を力に変えて指揮を執る

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サンスポ記者の球界ここだけの話
広島・佐々岡監督

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 降雨中止となった3日の広島-阪神の試合前練習。約2週間ぶりにマツダスタジアムに戻ってきた佐々岡真司監督(52)は一塁側と三塁側の観客席を埋め尽くした約5000体の「だっこはコツだ(税込800円)」人形を見渡すと「すごいな」と驚きの声を上げた。

 その後、一塁ベンチ上のフェンスの支柱にくっ付くカープ坊人形を発見し、「アレはどうなんだ?」とあの騒動を連想させるようなツッコミを入れ、報道陣の笑いを誘った。30年前の旧広島市民球場に出現した“クモ男”を思い出したのかもしれない。

 1990年5月12日にナイターで行われた巨人戦。NHKの全国中継が始まったばかりの午後7時過ぎに黄色い覆面にカバンを背負った男がバックネットによじ登り、巨人を批判する内容を記した垂れ幕を下ろすなどの行為で試合を中断。その時の先発は川口和久氏で当時入団1年目の佐々岡監督は当事者ではなかったものの、忘れられない出来事として記憶に残っている。

 ちなみにその年、佐々岡監督は先発と中継ぎで44試合に登板し、13勝11敗、17セーブ、防御率3・15とフル回転。新人王は主に中継ぎで50試合に登板し、4勝5敗、リーグ1位の31セーブ、防御率3・26の与田剛(現中日監督)に譲ったが、ドライチの実力をいかんなく発揮した。指揮官として迎える1年目、ルーキー時代のようなフレッシュな気持ちで臨みたい。

 翌4日には雨は止み、阪神との本拠地開幕戦が行われた。中堅後方の大型ビジョンには今季のキャッチフレーズ「たった今このAKAの子舞いたった」にちなんだ回文の演出が盛り込まれ、人形とともに球場に花を添えた。

 「テレビで応援してくれるファンのためにも全力を尽くしたい」と指揮官。6日時点で4連敗中と浮上のキッカケをつかめずにいるが、有観客試合が始まる中旬までの間は球団職員が手間をかけて設置したカープ坊や人形の熱視線を力に変えて指揮を執る。(柏村翔)