2020.7.1 12:00

【球界ここだけの話(2011)】骨折の巨人・小林に原監督「あれだけ強い男が『痛い』と」 驚きのタフガイぶり

【球界ここだけの話(2011)】

骨折の巨人・小林に原監督「あれだけ強い男が『痛い』と」 驚きのタフガイぶり

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サンスポ記者の球界ここだけの話
巨人・小林

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 「あれだけ(痛みに)強い男が『痛い』と言って、今日もそれが残っているということで、レントゲンを撮ったらやっぱり骨折していた」

 巨人・原辰徳監督(61)が、6月21日の阪神戦(東京ドーム)の五回に左腕に死球を受け、後日に左前腕の尺骨骨折と判明した小林誠司捕手(31)について説明した言葉を聞いて、4年前を思い出した。甘いマスクの裏にある、強靱(きょうじん)なメンタルを垣間見た出来事だ。

 レギュラーとして出場していた2016年6月にも死球を受け、左肩甲骨棘(こっきょく)下窩骨折した。当時、小林は死球を受けた試合後に異変を訴えることはなかったが、翌日の試合で投球を捕る際、思うようにミットをストライクゾーンで止められない違和感に気づいたという。

 そしてその翌日、打撃練習で思うようにバットを振れなくなり、当時の内田順三打撃コーチに「トレーナーに診てもらっていいですか」と尋ねると、血相を変えた内田コーチから「お前がそこまで言うならただ事じゃない。病院へ行け」と促された。病院で精密検査を受けると、左肩甲骨が折れていたことが判明した。それも2カ所。

 全治まで1カ月はかかるといわれながらも、約2週間後には1軍でマスクをかぶった。スピード復帰もさることながら、何よりも骨折を抱えて平然と試合に臨んでいたことに驚かされた。

 本人は後日、骨折と判明するまで「なんか肩に力に入らないな。おかしいな」程度にしか思っていなかったと振り返った。痛くなかったはずがない。照れ隠しなのか、我慢強さのあまり、本当に痛みを感じなかったのかは分からないが、さわやかなルックスからは想像もつかないタフな精神を思い知った。

 今回の左前腕の尺骨骨折は、球団によると骨がつくまでに3-4週間ほどかかる見込み。原監督も認める「強い男」だが、まずはじっくりと治して戻ってきてほしい。(谷川直之)