2020.6.21 05:00(1/2ページ)

【虎のソナタ】「バースの再来」がトレンドに!? ボーア出るたびテレビ実況で連呼

【虎のソナタ】

「バースの再来」がトレンドに!? ボーア出るたびテレビ実況で連呼

特集:
虎のソナタ
三回の満塁機ではスライダーを引っかけて二ゴロに倒れた阪神・ボーア=東京ドーム(撮影・松永渉平)

三回の満塁機ではスライダーを引っかけて二ゴロに倒れた阪神・ボーア=東京ドーム(撮影・松永渉平)【拡大】

 七回裏の攻撃中から、準備はスタート。誰も逆転するとは思っていない。申し訳ないけれど。

 「開幕2連敗は、いつ以来かといえば…」

 すぐ隣でトラ番サブキャップ安藤理がデータを調べ始めていた。向こうの当番デスク席では、野下俊晴が叫んでいる。

 「開幕2試合とも2得点以下での連敗は、1998年以来や」

 あれは横浜スタジアム、阪神監督は吉田義男。よ~く覚えている。

 あの年は開幕前夜、指揮官が「今年は打って打って打ちまくりまっせ」と2番・桧山進次郎の超攻撃的打線でシーズンイン。ところが、開幕戦はあろうことか1安打完封負け。たった一日での“天国から地獄”に笑ってしまったもんだ。

 前述の通り、2戦目も敗れ、3試合目は、世にも珍しいサヨナラ捕逸で3連敗。そのまま、シーズンも最下位になって、吉田監督は退任し…。

 思い出す悲劇の歴史を書きつづっていると、デスク阿部祐亮が横に来て、話しかけてきた。

 「先輩にとって、こういう展開は“蜜の味”ですね」

 人聞きが悪い。これでも、いつも阪神の勝利だけを願っている。単に阪神が弱い時代を担当記者として知っているだけ。温故知新や(ちょっと意味が違うか)。

 ボロ負けの試合を見て平気なのは、ボロ負けの試合を見すぎて“抗体”があるからだ。今、世間で話題になっている新型コロナウイルスに対する抗体検査。感染した証しでもある抗体が、今後に生かされる-。阪神ボロ負けにも“抗体”はある。

 紙面総括席の局次長・生頼秀基も“抗体”の持ち主だ。

 「まあ、いろんな試合を見てきましたし、こういう負け方も、ある意味、阪神では“王道”のひとつですから」

 若き日はトラ番記者と堪え難きを絶え、忍び難きを忍んだ過去を持つ。整理部としても、悲惨な虎の見出しを考え続けてきた。「こんな日もあるさ」という程度だ。

【続きを読む】