2020.6.4 05:03

阪神、福留弾で10点コイ連倒 矢野監督「やれることを信じて準備していくしかない」

阪神、福留弾で10点コイ連倒 矢野監督「やれることを信じて準備していくしかない」

特集:
福留孝介
六回、福留がバックスクリーンへ2020年初アーチ。43歳とは思えない!(撮影・水島啓輔)

六回、福留がバックスクリーンへ2020年初アーチ。43歳とは思えない!(撮影・水島啓輔)【拡大】

 不屈の一発!! 球界最年長43歳の阪神・福留孝介外野手が3日、広島との練習試合(甲子園)に「6番・左翼」で出場し、六回に今年初本塁打をバックスクリーンに放りこんだ。この回7得点の猛攻で10-3と大勝し、2連勝。この日、巨人が坂本勇人内野手(31)ら2選手に新型コロナウイルスの陽性反応が出たと発表するなどコロナ禍がいまだに渦巻く中、「6・19」巨人との開幕戦へ、全力で調整を続ける。

 無観客の甲子園に快音を残し、白球が吸い込まれるようにバックスクリーンへ消えた。軽やかにバットをほうり投げた福留が、三塁ベースをまわったところで力強く右こぶしを突き上げる。球界最年長43歳の衝撃弾に、気温26度の聖地のボルテージも最高潮に達した。

 「しっかりと自分のスイングをして、一発で仕留めることができてよかった。打者有利のカウントで甘い球っていうのを仕留めることができるのはすごくいいこと。打球方向としてもセンターの方に飛んでいるのでよかったと思います」

 2020年の実戦初アーチは、まさに自画自賛の一撃だ。ボーアの2試合連続弾で4-2と勝ち越した六回、広島の一岡に立ち直る時間すら与えなかった。1死後、カウント2-0から甘く入った144キロ直球を一閃。実戦での本塁打は昨年10月6日、DeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦(横浜)で山崎から放って以来。実に241日ぶりだった。

 衰え知らずの大ベテランに導かれるように、この回打者一巡の猛攻で一挙7得点。七回には福留に代わって途中出場した江越がソロ。3発の花火をぶち上げ、12安打10得点と広島を圧倒した。

 福留は紅白戦から3試合連続安打。「自分のなかでやっぱり対外試合となると気持ちも入る。いつでも(開幕して)試合に入れる状態にはある」。抜かりない調整に矢野監督も「孝介(福留)も外野でよう走ってる。チームの手本になる。いい姿を見せてくれている。チームとしてはありがたい」と脱帽した。

 重い空気はあった。試合開始(午後2時)の1時間前、巨人-西武の練習試合(東京ドーム)の中止が発表された。何が起きたのか…。甲子園でも得体のしれない緊張感が漂っていた。そして試合が終わった後の午後6時過ぎ、巨人・坂本、大城の2選手から新型コロナウイルスの陽性反応が出たことが発表された。

 6月19日の開幕戦(東京ドーム)で巨人と戦う阪神。発表を受けた矢野監督の言葉が、すべての思いを代弁していた。

 「みんな開幕を迎えたい。このままやれることを信じて準備していくしかないと思うし、それしか今は言えない」

 日本中がプロ野球を待っている。ファンに少しでも元気と希望を与える-。現状「6・19」には影響がないという。とにかく今は全力でやれることをやるしかない。

 福留も「(ファンに)テレビで見ていただいているということを、選手たちも意識しながらみんながやっていると思います。ファンの皆さまに少しでもいい内容の試合を届けられるように頑張ります」と誓った。2連勝で切った新たな船出。開幕を信じ、福留がプレーで明るい話題を届けていく。(原田遼太郎)

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