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【コロナに負けない がんばろうニッポン!】琉球SD兼打撃総合C・田尾安志氏、コロナ禍で厳しい現状も…NPB選手輩出へ「前向きたい」

【コロナに負けない がんばろうニッポン!】

琉球SD兼打撃総合C・田尾安志氏、コロナ禍で厳しい現状も…NPB選手輩出へ「前向きたい」

特集:
コロナに負けない がんばろうニッポン!
田尾安志氏

田尾安志氏【拡大】

 新型コロナウイルスの感染拡大で日本中が大きな影響を受ける中、各界からメッセージを送る企画「コロナに負けない、がんばろうニッポン!」。今回は楽天の初代監督で、沖縄初のプロ野球球団として今季から始動した「琉球ブルーオーシャンズ」のシニアディレクター兼打撃総合コーチを務める田尾安志氏(66)=本紙専属評論家=に現状を聞いた。

 活動を休止していたチームは今月21日に集合して、再び動き始めました。ただ、わたしはおよそ2カ月、沖縄に行けていません。1月25日から3月9日に行って、その後は月に1回は行く予定でしたが、さすがにこの状況では来ないで下さいと言われて…。まだ予定は立っていませんが、緊急事態宣言が解除され、来月には行けると思っています。

 当初、わたしはゼネラルマネジャー(GM)という肩書でしたが、GMだとユニホームを着て、教えられないということで、2月のキャンプ前に「シニアディレクター兼打撃総合コーチ」となりました。肩書どうこうよりも、選手たちを直接教えるということが大事。とにかく、NPBを目指す選手たちの後押しをしたいというのが、わたしの思いです。

 現状はもちろん厳しいです。我々が単独でやっているのは、独立リーグなどに所属すると、報酬などの条件を、そのリーグに合わせないといけないからです。1年間、野球をやるだけで生活できる環境づくりをしてやりたい-。だから報酬も、いい方だと思います。

 ただ、年間50試合を予定していたNPB球団や社会人、台湾チームなどとの試合は、まだ開催の予定がたっていません。少ないなりにも観客収入や球場でのグッズ収入を見込んでいましたが、一切入ってこない。球団をPRする野球教室やファンミーティングなども、中止になっています。

 報酬を減額できないかと、球団が選手個々と話をしているということも聞いています。実際、安くなった選手もいるそうです。不安だと思います。ここでがんばろうと、奥さんも沖縄に連れてきている選手もいますから。

 今年に入ってソフトバンクの王貞治さん(球団会長)が16球団構想をおっしゃってくださって、NPBというものが少しだけ近く感じていたところで、今回のコロナ禍ですべてがかすんでいってしまった感じがします。ただ、うつむいていてもしかたがありません。

 選手は1年契約。1日1日が本当に大事なんです。1月にチームを見たときは正直、こりゃ厳しいなと思いました。守備も打撃も弱い。ただ1カ月経って、実戦も何試合かこなすことでスイングがよくなってきました。

 うちには打撃マシンがありません。打撃投手も専属はおらずアルバイトの子が投げていました。上達するには打ち込みが必要。マシンをレンタルする話が出ていましたが今回のことで、どうなったか。またイチからになるかもしれません。それでも、みんなで集まって練習して、とにかく無観客であろうが試合をすること。それが選手にとって一番、大事なんです。

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  • 昨年7月、「琉球ブルーオーシャンズ」の設立を発表した田尾氏(左)と小林球団社長