2020.5.21 05:03

阪神・福留、絶句「言葉出てこない」 1995年PLで夏8強「高校No.1スラッガー」

阪神・福留、絶句「言葉出てこない」 1995年PLで夏8強「高校No.1スラッガー」

特集:
福留孝介
1995年の夏の甲子園。PL学園・福留は北海道工戦で満塁弾を含む2発6打点と大暴れした

1995年の夏の甲子園。PL学園・福留は北海道工戦で満塁弾を含む2発6打点と大暴れした【拡大】

 第102回全国高校野球選手権大会の中止決定を受け、阪神・福留孝介外野手(43)が20日、甲子園での午後の野手組の練習に参加後、球団広報を通じてコメントを発表。PL学園高時代に聖地を沸かせた球界最年長の大ベテランは「簡単に言葉は出てこない」と絶句した。

 夢を奪われ、失意に暮れる気持ちが痛いほどよく分かる。だからこそ、福留は球児たちにかける言葉が見つからなかった。

 「プレーをする選手たちはもちろん、選手を支えてきた家族の方々を含めて、みんなが甲子園の舞台を目指してやってきたと思う。そういった、たくさんの方々の思いを考えると、中止になったという事実に対して簡単に言葉は出てこないです」

 名門PL学園高の主軸として、1年生の夏からチームを引っ張った。春2度。そして夏は3年時の1995年に出場し、聖地を揺るがす大きなインパクトを残した。

 1回戦の北海道工高戦(南北海道)。右翼への特大の2打席連続本塁打を含む、3打数3安打6打点と大暴れ。準々決勝で智弁学園高(奈良)に惜敗(6-8)し、全国制覇の夢こそかなわなかったが、高校ナンバーワン野手の称号を揺るぎないものとした。

 メジャーリーガーまで上り詰めた男の原点が、甲子園を目指して走り続けた3年間にあったことは間違いない。夢舞台を目指し、仲間と悔しさも喜びも味わってきた。全国の高校球児のすべての夢が、聖地につながっていると知っている。球児に向けてエールを送ることもできた。それでも絶望の淵に立たされた“後輩”を思いやると、生半可な言葉で片づけることなど、できなかった。

 プロ野球は最短6月19日の開幕を目指して進んでいる。球界最年長の43歳を迎えた福留も、プロ22年目のシーズンに向けてひたむきに汗を流す毎日だ。球児たちが憧れる聖地で、躍動する姿を見せ続ける-。福留が甲子園から、勇気と希望を届けていく。(原田遼太郎)

★福留の甲子園

 福留はPL学園高で3度甲子園に出場。2年時の1994年春に4強入りを果たし、3年時の95年は全国屈指の強打者と注目されて春夏連続で出場した。春は1回戦の銚子商戦でバックスクリーンに本塁打を放ちながらも敗戦。夏は大阪大会で7本塁打と暴れ、甲子園でも1回戦の北海道工戦で満塁弾など2打席連続アーチで6打点を挙げた。8強まで進み、準々決勝の智弁学園戦でも3安打を放ったが、敗退した。