2020.5.21 05:00

【記者の目】まだ不透明な部分多い代替大会 秋季大会にも影響

【記者の目】

まだ不透明な部分多い代替大会 秋季大会にも影響

 夏の甲子園も、とうとう中止になった。3月11日に選抜大会中止が決まったとき夏までにはコロナ禍も落ち着くのでは、という希望的観測があった。出場予定校の救済策が取り沙汰され、環境は違えど大相撲春場所が無観客で開催されていた。

 しかし休校は解けず、3月下旬からは春季地方大会が延期後、中止に。3月25日には日本高野連が「5月中には(夏の)方向性を出さないと」との見解を示した。4月7日に7都府県対象の緊急事態宣言が発出される頃には、関係者は「大変なこと。夏の実施へいつがリミットかということ」と危機感を露わにし、結局好転することなく中止の結論が出た。

 感染者が減少している時期に決めなくても、もう少し待てばという意見はある。しかし選抜時は出始めの手探りの中で、判断を開幕予定の8日前まで先送りしたが、いまだにコロナの正体は分かっていない。プロ野球の開幕日が決まらず、甲子園大会が無観客でも開催に踏み切れないのはやむを得なかっただろう。

 次の焦点の地方独自大会もハードルは高い。都道府県で感染、休校、授業、部活動、試合数の状況は違う。高野連のガイドラインに沿って感染症対策をとっても、リスクは消えない。感染発生なら8月末から開幕の秋季大会にも影響する。慎重な対応を検討する地方高野連も。しかし、ワクチンのメドが立たない現状では、どこかで踏み出さねば、いつまでたっても何もできない。原則無観客の代替大会はまだ不透明な部分が多いが、「せめて1試合だけでも」という願いは、覚悟を持って実現へと向かうべきだろう。(アマ野球担当・宮本圭一郎)