2020.5.21 13:26

ソフトバンク和田が球児に救済案 甲子園を「1時間でもいい」

ソフトバンク和田が球児に救済案 甲子園を「1時間でもいい」

ソフトバンク・和田(球団提供)

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 ソフトバンク・和田毅投手(39)が21日、ペイペイドームにて非公開で行われた分離練習に参加。オンラインにて取材に対応した。中止が決定した第102回全国高校野球選手権大会について「地方大会が開催されればの話」とした上で、和田なりの救済案を明かした。

 「まず甲子園という場所が阪神さんのフランチャイズなので、個人的な考えになってしまうんですけど。できれば(地方の)優勝チームに1時間でもいいので自由に甲子園という場所で過ごさせてあげたい。そういうことはできないのかなと」

 大会が中止となり、代替案となっているのが各都道府県による独自大会の開催。その優勝チームだけでも、甲子園の土を踏ませてあげることはできないか-。「キャッチボールをしても、ポジションについて写真を撮るのもいい。そこで卒部式をやってもいいと思う」と和田。移動のリスクなど現実的な問題を踏まえた上で、夢舞台への挑戦すらできなかった球児を救いたいと願った。さらに「これを機にプロ野球とアマチュアの垣根が雪解けになって、高校生に指導することが緩和されたりとか」と続けた。悲劇の年ではなく特別な年にしたいからこそ、和田なりの思いを画面越しに必死に伝えた。

 自身は島根・浜田高時代に夏の甲子園を2度経験。“松坂世代”として、3年夏には公立高ながら8強進出の原動力となった。「(当時の)ユニホームはたたんでありますけど、実家にも野球の記念のものを飾る場所があるので。(甲子園の土は)そこに一緒に保存してあります」。早大を経て、当時のダイエーに自由獲得枠で入団。1年目の2003年から14勝を挙げ新人王に輝いた。鷹の時代を築き上げることができたのも、聖地での経験があったからだ。

 また浜田高の先輩で、新型コロナウイルスに感染していた梨田昌孝氏(66)が前日20日に退院。一時は集中治療室(ICU)に入るなど予断を許さない状況だったが、PCR検査で2度陰性が続いたタイミングで連絡をもらったという。「『だいぶ、よくなった』と。ほっとしたというのが一番。ようやく安心できました」。新型コロナウイルスの影響を身近に感じているからこそ、野球界のためだけでなく、生きる力を与えるために左腕を振る。

 「開幕したときに僕たちがしっかりプレーする姿を見せて。『あれだけの自粛期間があってもプロ野球選手はこれだけのプレーができるんだ、すごいな』とみなさんに思ってもらえるように」

 25日か26日の紅白戦に、2イニングで登板する予定。野球で思いを表現できる日に向けて、今はただ全力で準備する。