慣れ親しんだマウンドで好投した松坂。六回、二盗を阻止した捕手・森を指差し、たたえた (撮影・長尾みなみ)【拡大】
(オープン戦、西武3-1ヤクルト、15日、メットライフ)プロ野球のオープン戦は15日、各地で6試合が行われ、全日程を終えた。西武・松坂大輔投手(39)はヤクルト戦に3番手で登板。「西武・松坂」として14年ぶりとなる本拠地メットライフドームのマウンドで、3回1安打無失点と快投を見せた。新型コロナウイルスの影響で開幕が延期となる中、新球「スプリットチェンジ」を試投。経験豊富な日米通算170勝右腕は、逆風をプラスにする対応力でチームを12年ぶりのオープン戦1位に導いた。
数々の栄光を刻んだマウンドに松坂が帰ってきた。かつての剛速球でならした姿とは違う。百戦錬磨の経験がもたらす投球術で燕打線を翻弄し、手応えをにじませた。
「フォーム、球種の精度の確認は頭にあった。少しずつだけど、前進しているんじゃないかな」
今季3度目となる実戦の舞台はメットライフドーム。ソフトバンク時代の17年3月18日のオープン戦以来で、“西武の松坂”としてはソフトバンク・斉藤和巳と投げ合い完封した06年10月7日のプレーオフ1回戦以来14年ぶり、4908日ぶりのマウンドだった。