2020.3.12 13:00

【球界ここだけの話(1905)】金髪、イケイケ…DeNA・山下が“キャラ変”した

【球界ここだけの話(1905)】

金髪、イケイケ…DeNA・山下が“キャラ変”した

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
金髪にしたDeNA・山下。撮影を頼むとトイレに駆け込み、髪型をチェック

金髪にしたDeNA・山下。撮影を頼むとトイレに駆け込み、髪型をチェック【拡大】

 驚きの姿だった。2月8日、DeNAの沖縄・宜野湾キャンプ。紅白戦にファーム組の「6番・一塁」として出場した6年目、山下幸輝内野手(27)は、とても印象的だった。

 「去年までの僕は殻をかぶっていました。周りにどう見られているのかばかりを気にして…」

 これまでの印象では、少し遠慮がちに話すような、どちらかといえば“おとなしい系”だった。

 ところが、守備ではダイビングキャッチでピンチをしのぐと「おっしゃあ!!」と叫び、仲間と威勢のよいハイタッチをかわす。攻撃でも自ら放った安打性の打球を好捕されると天を仰いで悔しがり、適時打を放つと一塁ベース上で大きなガッツポーズ。ときおりのぞく金髪の存在感は、1軍メンバーを含め、誰よりも際立っていた。

 2014年秋のドラフトで国学院大から5位で入団。どこでも守る万能型として期待され、16年は62試合に出場した。だが17年に守備固めで出場した試合での致命的な失策や、若手の台頭もあって2軍生活が増え、昨年は1軍出場機会ゼロだった。

 「クビを覚悟して、次の就職先をどうするか考えていました」。悲壮な覚悟とともにシーズン終了。契約は更新されたが、崖っぷちの立場は変わっていない。そんななか、チームメートの関根から言われた言葉が胸に刺さった。

 「幸輝さん、野球をやるなら楽しくやりましょうよ。楽しんでやっていたら結果はついてきますよ」

 心の中のモヤモヤが吹っ切れた。美容院に行き、「(脱色剤の)ブリーチを5回いれました」と金髪にした。これまで軽く染めるなどしてきたが、大胆な変化はプロに入って初めて。「保育園に子供の迎えにいくと、金髪のお父さんが現れたので、みんなビックリしています」と笑った。

 周囲に遠慮するのはやめた。プロ入り前のように、感情を解放し、アグレッシブな山下本来のスタイルに回帰した。

 「今、野球をやっていてめっちゃ楽しいです。ビスケルさんも言っていました。『野球の9割はメンタルだ』って。心の状態、いいですよ」

 キャンプに臨時コーチとして参加した大リーグの伝説的な名手、オマー・ビスケル氏の言葉にも背中を押された。楽しむ野球の先に、きっとチャンスはある-。“キャラ変”した金髪男は笑顔でグラウンドに向かう。(湯浅大)