2020.2.12 13:00

【球界ここだけの話(1880)】西武・辻監督、3連覇へ向けて「福は“ツジ”の1年」を

【球界ここだけの話(1880)】

西武・辻監督、3連覇へ向けて「福は“ツジ”の1年」を

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サンスポ記者の球界ここだけの話
2020年のスローガン「Leolution!(レオルーション)」を発表する西武・辻監督

2020年のスローガン「Leolution!(レオルーション)」を発表する西武・辻監督【拡大】

 節分の2月3日。『鬼は~外!!』と元気に豆を投げるまな娘の声を聞いて、昨年まで3年間担当した西武・辻発彦監督(61)のことが、ふと頭をよぎった。くしくも恵方巻の方角は「西南西」。東京都内の自宅から春季キャンプ地の宮崎・南郷への方位とピタリ一致した。

 新スローガン「Leolution!(レオリューション)」のもと、新たな戦いが始まっている。辻監督にとってはリーグ3連覇と悲願の日本一を狙うシーズンだ。3連覇となれば、2000年以降、セ・リーグで巨人・原辰徳監督(07-09、12-14年)、広島・緒方孝市監督(16-18年)が達成しているものの、パ・リーグでは自身が黄金時代に仕えた森祇晶監督(86-88、90-94年)以来の偉業となる。

 すでに名将としての呼び声も高い指揮官。普段はめったに感情をあらわにしないが、年に何度か“鬼”の一面を見せることがあった。18年には後半戦の初戦を任された多和田がソフトバンク打線に捕まり、初回に3被弾。投手コーチが二回での交代を進言したが、「やり返す気持ちを持っていたのか」と続投を指示。四回途中11失点での降板後にはベンチで横に座らせ、「後半戦の開幕投手」を任せた意味を説いた。奮起した右腕はその後、7勝1敗と勝ち星を伸ばし、16勝で自身初の最多勝を獲得した。

 昨年は4月13日のオリックス戦で六回途中7失点を喫した今井に対して「就任してから1番しようもない試合をしてしまった。ひどかったね。エースにならないといけない投手がストライクを取るので精いっぱいじゃだめだ」と厳しい言葉を並べた。21歳の今井は規定には届かなかったが、ローテの柱として、チーム最多投球回(135回1/3)をマークした。

 チームを率いて3年、辻監督の一つ一つの言葉が“言霊”となり、選手に成長を促している。だが、若手の台頭なくして3連覇への道は開けない。米大リーグ、レッズへ移籍する秋山は後輩たちに向け、「それぞれの個性がある。自分がプロとして生き残っていくものを早くみつけて、チームに必要と思わせてほしい」と最後の言葉を残した。就任4年目となる指揮官にとって、福は“ツジ”の1年となるか、陰ながら見守りたい。(花里雄太)