【虎のソナタ】
契約更改し、上機嫌の新庄。発言は常に度肝を抜いていた【拡大】
この時期、必ずされる質問があります。
「プロ野球選手の年俸に『金額は推定』と付くやろ。あれ、どうやって推定してんの?」
選手と報道陣の間で「推定」のための質疑応答が行われます。
「上がり幅は?」
「いや、まあ」
「3倍くらい?」
「ご想像にお任せします」
虎番の菊地峻太朗によると、この日の近本とはそんなやりとりが続き、会見後、他紙の虎番とともに「4000(万円)かな? 3倍を否定しなかったから、4500(万円)いったのかな?」。決定的なコメントはなかったので球団にも取材して関係者から「ヨン・ゴ」とヒント(?)をもらい、4500万円に昇給とまとめました。
「ありがたかったのは金本さん(知憲氏、前阪神監督)です。毎回、金額を言ってくれました。『俺はずっと言うてきた。推定で(金額が)どんどんズレていくのが嫌なんや。隠し事は嫌なんだ』と言ってました」。本日の当番デスク阿部祐亮は「推定」の必要がなかったレジェンドのことをそう振り返りました。
5000万円から「推定」8000万円になった岩崎も、金額は言ってくれなかったのですが、帰りのエレベーターまでついていった織原祥平たちに「サン!」。このひと言を、また球団関係者に確認すると「そう。3000万円アップ」。こういう方法で「推定」していくのです。
まれに、大間違いの数字になることもあります。本日のサブデスク堀啓介の印象に残っているのは2001年オフの谷中真二投手(現阪神スコアラー)の契約更改です。