2019.11.22 08:00

【小早川毅彦のベースボールカルテ】「現役時代にオフはない」成長につながる何かを吸収しないと

【小早川毅彦のベースボールカルテ】

「現役時代にオフはない」成長につながる何かを吸収しないと

特集:
小早川毅彦のベースボールカルテ
小早川毅彦氏

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 各球団の秋季キャンプが終了。日本を離れて中南米や台湾のウインターリーグでプレーしている若手がいるとはいえ、国内はいわゆる“オフシーズン”を迎えた。

 オフには休みのイメージがあるが、「現役時代にオフはない」が私の持論だ。ハードなトレーニングで体を鍛えることをしなくても、見たり、聞いたり、感じたりして、成長につながる何かを吸収しないといけない。

 私は若い頃、動体視力を磨くため、卓球の実業団チームの練習に参加させてもらった。30歳を過ぎると、ウエートトレーニングに力を入れた。

 米大リーグでは主に投手の間で、シアトルにあるトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」がトレンドになっている。動作解析に基づいた個々に合ったトレーニングで、適切なフォームを身に付けることができると評判だ。

 今季のメジャーは本塁打が飛躍的に増えたが、比例するように三振も多かった。外角に鋭く曲がるスライダーやチェンジアップ、ツーシームなどを投げる投手が増えたことが、大きな要因といえる。その一端を担ったのが「ドライブライン~」というわけだ。

 日本にも個人で渡米して指導を受けた選手がいたようだが、今秋は西武やロッテが若手投手を派遣した。海外の施設でトレーニングを行い、考え方に触れることは大切。帰国してチームメートに伝えることで、さらに輪が広がっていくだろう。

 昔は筋肉や瞬発力をつけるため、関節の可動域を広げるため、フィジカルの専門家が指導していた。今や研究者によって動作解析が行われる時代。トレーニング方法も進化し、いろいろなマニュアルができている。何かを学ぼうと思えば、たくさんの入り口がある。どれを選んでいいのか迷うだろうが、選択肢が多いのはうらやましい。

 国際大会は「プレミア12」が終わり、次は来夏の東京五輪。今回のメンバーが主体になるのだろうが、来季の調子次第で競争は激しくなる。海外でのトレーニングで何かを吸収してきた選手が、グッと伸びるかもしれない。オフの過ごし方が自分を成長させることを、忘れないでもらいたい。 (サンケイスポーツ専属評論家)