2019.11.14 13:00

【球界ここだけの話(1799)】お茶の間でも復権なるか…再び巨人の選手がCMジャックをする日

【球界ここだけの話(1799)】

お茶の間でも復権なるか…再び巨人の選手がCMジャックをする日

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
吉村作戦コーチ(右)から打撃指導を受ける巨人・桜井 

吉村作戦コーチ(右)から打撃指導を受ける巨人・桜井 【拡大】

 現在、宮崎で行われている巨人の秋季キャンプ。初日の冒頭、投手キャプテンに任命された桜井俊貴投手(26)は「来年は今村社長と約束した2桁勝利をして、CMに出演したい」とあいさつした。野手キャプテンの岡本和真内野手(23)も「ベンチでロートZ(目薬)を差しているので、CMお願いします!」と元気よく言った。

 実はこの「テレビCMに出る」というのがチーム内で1つのキーワードになっている。仕掛け人は、桜井のあいさつにも登場した今村司球団社長(59)だ。日本テレビ時代に『ザ!鉄腕!DASH!!』などを手がけたヒットメーカー。6月の球団社長就任後にまず感じたのは「もっと選手が世間に認知され、CMにもバンバン出ないと」ということだったという。

 桜井が3勝目を挙げた6月には「2桁勝利したらCMの話を持ってくるから」と耳打ち。最終的には8勝で届かなかったものの、「史上最低のドラフト1位といわれた桜井が、自分を信じてコツコツと努力する姿はピッタリ」と、某大手通信教育のCM出演を画策。桜井自身のモチベーションアップにもつながった。他にも候補は複数いて、実際、自己最多40発を放った坂本勇には「はごろもフーズ」のテレビCM出演を実現させている。

 今季のレギュラーシーズンの観客動員数は両リーグ合わせて2653万6962人で過去最多となり、4年連続で記録を更新した。一方でテレビの視聴率は苦戦し、各局で毎日のように放送していた地上波での中継は激減。それに呼応するようにCM出演も大幅に減り、G戦士もお茶の間のスターではなくなった。「♪子供の頃からエースで4番~」でおなじみだったオロナミンCのCMも、2001年を最後に25年間続いた巨人の選手の出演が終了している。

 今村社長は「野球選手はもっと稼がないと。スポンサー収入が球団の年俸と同じになるくらいでもいい」と話す。テレビだけでなくネット配信やSNSの活用も見直し、選手、球団、ひいてはプロ野球全体の価値を高め、お茶の間の“復権”を狙っている。

 ちなみに米経済誌「フォーブス」によると、世界で最も稼ぐスポーツ選手はサッカーのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(32)=バルセロナ=で、年収1億2700万ドル(約138億円)のうち、約3割にあたる3500万ドル(約38億円)はスポンサー収入によるものだという。何とも夢のある話ではある。(伊藤昇)