2019.8.18 20:20

グラウンドに敵はいない! 星稜の2年生右腕に仙台育英・小濃が給水

グラウンドに敵はいない! 星稜の2年生右腕に仙台育英・小濃が給水

7回、星稜・荻原(左)に水を渡す仙台育英・小濃=甲子園球場(撮影・二星昭子)

7回、星稜・荻原(左)に水を渡す仙台育英・小濃=甲子園球場(撮影・二星昭子)【拡大】

 第101回全国高校野球選手権大会第12日第3試合(星稜17-1仙台育英、18日、甲子園)最高気温34度。この日も甲子園球場は猛暑だった。星稜の2年生右腕・荻原吟哉投手は仙台育英戦の七回、酷暑の影響で投球中に右手首をつりかけた。

 すると、仙台育英のベンチが動いた。異変に気付き、小濃塁外野手(3年)がコップを持って飛び出したのだ。「相手があって野球ができている。2年生だったし、こんなところでけがをしたら…と思っていきました」。自分で飲もうと用意していたスポーツドリンクを手渡した。

 「先は長いんだからしっかり飲めよ」と語りかけると、荻原は「ありがとうございます」と応じ、コップに口をつけた。敵、味方を問わないフェアプレーにスタンドから拍手が起こった。

 以前、仙台育英の選手が死球を受けた際、相手チームの選手に冷却スプレーをかけてもらったことがあった。それを見た選手たちは「こういうことが起きたら自分たちも行こう」と話した。須江監督も「グラウンドに敵はいないと生徒に言っている。気づいたら向かっていた」と小濃の自発的な行動であることを強調した。

 小濃の名前、塁の由来は「本塁打を打てる強い男になるように」。この試合で大会2本目のアーチを架け「親に恩返しができました」と敗戦の悔しさの中でも小さくほほ笑んだ。

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