2019.8.11 13:00

【球界ここだけの話(1706)】8・6広島「ピースナイター」平和への願いを世界に発信

【球界ここだけの話(1706)】

8・6広島「ピースナイター」平和への願いを世界に発信

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
ピースナイターにあたり、5回終了時、緑色の紙面を掲げる観客ら=2019年8月6日、マツダスタジアム(撮影・加藤孝規)

ピースナイターにあたり、5回終了時、緑色の紙面を掲げる観客ら=2019年8月6日、マツダスタジアム(撮影・加藤孝規)【拡大】

 8月6日の広島-DeNA16回戦で「ピースナイター2019」が開催された。平和と核兵器のない世界を訴える同イベントは2008年8月26日に広島市民球場(広島市中区)で「折りづるナイター」として、翌09年にマツダスタジアム(同南区)に場所を移し、名前に変えて今年で12回目を迎える。

 ピースナイターを主催する生協ひろしまの広報担当者は「今年のテーマは“継承”です。戦争や被爆体験を語り継ぐ人が減るなか、どのように若い世代に受け継ぐかが大切になる。スポーツを通じて平和を考えるきっかけにしてほしい」と思いを込める。

 試合前には広島出身の音楽家・藤江潤士さん(40)が爆心地1・5キロで被爆した「被爆ピアノ」で「君が代」を演奏した。始球式には被爆二世の調律師の実話を元にした来年公開の映画「おかあさんの被爆ピアノ」で主演を務めるAKB48・武藤十夢(24)が登場するなど、より若い世代が関心を持つように気をつかった。

 毎年8月6日の近くに開催される同ナイターについて、高ヘッドコーチは「僕の時代はそういうのをやっていなかったよね。毎年8月6日はビジターだった。ここで試合をした記憶がないよ」と回想する。

 同コーチの現役時代の1986-98年は広島市民球場が本拠地で、平和記念公園は相生通りを挟んだ向かい側。毎年8月6日は広島市の条例で休場日と定められていたため、チームは遠征に出て試合を行っていた。

 転機は2009年で同球場から約2キロの位置にマツダスタジアムが完成したことだ。翌10年に条例改正となり、11年には8月6日に巨人戦(マツダ)を開催した。8月6日に県内でプロ野球の公式戦を開催するのは53年ぶりで以後13、16、19年に行われている。

 「8月6日と終戦記念日(8月15日)は野球ができる喜びを考えないといけない」と高ヘッドコーチ。終戦から5年後に復興の象徴として誕生したカープは広島から世界へ、平和への願いを発信していく。(柏村翔)