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涙の8強!大船渡・佐々木、194球21K完投&延長十二回V弾/岩手

涙の8強!大船渡・佐々木、194球21K完投&延長十二回V弾/岩手

激闘の後にスタンドへ、あいさつに向かった佐々木の目から涙がこぼれた(撮影・土谷創造)

激闘の後にスタンドへ、あいさつに向かった佐々木の目から涙がこぼれた(撮影・土谷創造)【拡大】

 4球目のフォークボールで空振り三振に倒れた岸田が証言する。「地面すれすれの低めのボール球だと思ったら、膝元まで伸びてきた」。盛岡四は160キロに設定した投球マシンを18・44メートルよりも前に出した打撃練習を繰り返し、体感速度170キロで“怪物対策”を施した。だが、浮き上がる剛速球は予想をはるかに超えていた。

 “佐々木劇場”はそれで終わらない。延長十二回無死一塁で4番のエースは高めの直球を捉えて、右翼ポール際へ決勝2ラン。4月の練習試合(対仙台育英)でバックスクリーン直撃の大アーチを放った大黒柱は、自らのバットで勝利を手繰り寄せた。

 勝利の涙には特別な思いが込められていた。大船渡一中時代は県内外の私立強豪校から誘いがあった。それでも地元の大船渡高を選んだのは捕手の及川恵、左翼手の三上ら7人の同級生と「甲子園に行きたい」という夢を描いていたからだ。負ければ、小、中学校時代からデコボコの河川敷で白球を追いかけた仲間と野球ができなくなる。孤独なマウンドで戦い続けていた。

 22日の準々決勝は、17年夏の準優勝校で今大会のシード校・久慈と対戦する。194球を投げた17歳の先発について、国保監督は「コンディションがよければ、投げさせます」と語った。

 「全員で戦えば、勝てると思う。チーム全員で戦っていきたい」と佐々木。35年ぶりの甲子園まで、あと3勝。二刀流スターと肩を並べた剛腕が親友たちと再び“大船渡旋風”を巻き起こす。 (樋口航)

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  • 佐々木が延長十二回の決勝2ランにガッツポーズ。自らのバットで勝利を手繰り寄せた(撮影・長尾みなみ)
  • 大船渡先発の佐々木朗希投手=岩手県営野球場(撮影・土谷創造)
  • 2点本塁打を放つ大船渡・佐々木朗希=岩手県営野球場(撮影・長尾みなみ)
  • 2012年に岩手大会準決勝で公式戦最速160キロをマークした花巻東・大谷翔平(現エンゼルス)
  • 8回を160キロで締めて笑顔を見せる大船渡・佐々木=岩手県営野球場(撮影・土谷創造)
  • 大船渡・佐々木朗希の今夏の登板成績