2019.7.13 22:32

阪神近本がMVP!史上2人目のサイクル安打&新人初の初回先頭打者弾「めちゃめちゃ楽しかった」

阪神近本がMVP!史上2人目のサイクル安打&新人初の初回先頭打者弾「めちゃめちゃ楽しかった」

【プロ野球オールスター2019全セ対全パ(第2戦)】表彰式、最優秀選手賞を受賞する阪神・近本光司=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎)

【プロ野球オールスター2019全セ対全パ(第2戦)】表彰式、最優秀選手賞を受賞する阪神・近本光司=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎)【拡大】

「マイナビオールスターゲーム2019」が13日、第2戦が行われた。全セ・近本光司外野手(24)=阪神D1位、大阪ガス=が球宴史上初となる新人での初回先頭打者弾を放つと、5打数5安打の大暴れで史上2人目のサイクル安打を達成。MVPを獲得した。猛虎勢は15日の中日戦(ナゴヤドーム)から始まる後半戦に向けて、弾みをつけた。

 雨が降り注ぐ甲子園に、いきなり衝撃の“虹”を架けた。信じられないという思いが笑みへと変わり、ダイヤモンドを回る。近本が聖地を大歓声に包み込み、一瞬にして、耳をつんざく六甲おろしへと導いた。

 「みなさんフルスイングしていたので、自分も初球からいってやろうと思っていました。打った瞬間打球を見失って、ホームランになったことにも最初は気づきませんでしたが、生まれ育った地元の甲子園で、みなさんの前でホームランを打つことができて最高にうれしいです。」

 全セの「1番・中堅」で初先発。山岡(オリックス)初球の117キロスライダーを空振りし、2球目だった。外角147キロにしっかり踏み込むと、雨空を舞った白球はどよめきにも押され、そのまま左中間スタンドに着弾。新人では球宴史上初となる初回先頭打者アーチを放ち、満面の笑みでホームインした。

 ファン投票で38万9868票を集め、外野手部門2位で選出された。父・恵照さんの58歳の誕生日でもあった前日12日の第1戦(東京ドーム)では代走から二盗を決めるなど躍動してみせた。衝撃の一発に「全部ウソみたい。夢のようです」と恵照さん。この日は東京ドームから帰阪し、夫人から「地元の人とかもくるので、そういう人たちにいいプレーを見せて」と背中を押され、自宅を出たという。

 両親も夫人も観戦に訪れる中で、歴史に名を刻む一発を放った。

 この一発で全セ…猛虎戦士に火がついた。二回には原口、梅野が連続ソロ。その後、3ランを放った筒香(DeNA)が「阪神の選手がすごいので、勢いに乗らせてもらいました」とうなるほど、聖地は猛虎一色だ。

 近本は二回1死には一塁線を破る二塁打。三回2死には右前打を放ち、七回には左中間に三塁打。打球の跳ね返り方を見て、一瞬二塁で止まりかけたが、三塁を目指すと、中継が乱れて、三塁打となった。

 「(サイクル安打のボールは)両親が来ているので渡します。しっかり親孝行できたと思います。(七回の三塁打は)なんとか打球を上げようと思っていました。いいところにいってくれた。いい形で三塁打になってくれてよかった。みなさんのおかげです」

 球宴では1992年の古田敦也(ヤクルト)以来、史上2人目のサイクル安打を達成した。記録ずくめの初球宴。MVP級の活躍で「近本光司」の名を、全国へととどろかせてみせた。

 「めちゃめちゃ楽しかったです」

 祭りを楽しむ笑顔は、少年のように輝いていた。虎の新風は球界をも巻き込み、本物のスター道を駆け上がっていく。