2019.5.16 05:00(1/2ページ)

【虎のソナタ】二転三転の東京D…これぞ伝統の一戦だ

【虎のソナタ】

二転三転の東京D…これぞ伝統の一戦だ

特集:
虎のソナタ
壮絶な打ち合い…。東京ドームは、やっぱり怖いです

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 (セ・リーグ、巨人8-13阪神、8回戦、巨人6勝2敗、15日、東京D)草の雨 祭りの車 過ぎてのち…(蕪村)という、しっとりとした王朝絵巻のような「葵祭」がございました。

 それは京都の話だろ…14日夜に若い息吹の阪神は、ライバル巨人に令和初勝利を東京ドームで飾りました。いうまでもなく皆さまは、久しぶりに美味い酒を楽しんだハズです。だけど、不気味な影がヒタヒタと背中に迫ってくる…ウス気味悪いクールな気配が襟元に忍び込んできたはずです。

 「菅野投手がくる…」

 少しニヒルに口元にうすら笑い…日本のエースというドシッとした誇り。その空気感が、童顔だからよけいに怖い…。

 さっきから何をゴチャゴチャいうとるんや…と思われるでしょうが、それが本音でございました…。おびえ…というべきか。哀しいけれど、それが赤裸々な心情でもございました。コテコテのコンプレックスとは情けない。だけど、2日がかりで菅野の幻影にドギマギしてたのも事実です。

 これは伝統の巨人-阪神とは真逆の現象でもあったのです。というのは実はこの5月15日は「葵祭」でもございますが、昭和23(1948)年のこの5・15は奈良・吉野に一人のたくましい男児が産まれ、すぐ鹿児島に移り、母親の実家の名前を引き継ぎました。

 「江夏(こうか)どん」と呼ばれたこの赤ん坊は、後にタイガースに入り、村山実にしごかれ、牙をむき…球史を根本から変えていきます。

 つまり江夏豊の誕生…それまでは別当薫、藤村富美男のダイナマイト打線が売りの猛虎と、別所を中心とした投手陣の巨人との「投打の火花」がガラリと入れ替わり、180度逆転する歴史的な1日でもあったわけです。

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