2019.5.15 13:32

【球界ここだけの話(1623)】ヤクルト・梅野を変えた指揮官の言葉

【球界ここだけの話(1623)】

ヤクルト・梅野を変えた指揮官の言葉

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
試合後 握手を交わすヤクルト・小川監督(左)と梅野   

試合後 握手を交わすヤクルト・小川監督(左)と梅野   【拡大】

 ヤクルトの守護神・石山泰稚投手(30)が上半身のコンディション不良で出場選手登録を抹消される中、代役を務めているのが梅野雄吾投手(20)。5月6日の阪神戦(神宮)で抑えを務めて以降、登板4試合で3セーブ、1ホールド(5月14日現在)と結果を残している。

 今季3年目の梅野には、転機となった言葉がある。抑えとなったちょうど1年前の2018年5月6日。期待されながら1軍で結果を残せず、出場選手登録を抹消された梅野に、小川監督はあえて厳しい言葉をかけている。

 「このままではプロ野球では通用しない。今のままではダメだ」

 まだ高卒2年目。期待値を含めて1軍で起用する中、プロ野球の怖さ、厳しさを真正面から受け止めていないように感じていた。普段は温和な指揮官が、機を見てかけた厳しい言葉。自身を見つめ直した梅野は2軍で結果を残して1軍に再昇格し、今季は抑えを任されるまでの成長曲線を描いている。

 指揮官には忘れられない瞬間がある。梅野が入団1年目の2017年。シニアディレクター(SD)として戸田球場で2軍戦を視察した際、右腕は他の若手投手と一緒にバックネット裏で配球を記録していた。

 「それまではチームメートと軽口をたたきながらチャート(配球表)をつけていたのに、同期の投手が初勝利したという話題になったときに、表情がガラッと変わったんだよな」

 18歳がのぞかせた負けん気の強さ、向上心に小川監督は可能性を見抜いていた。「強さを持ってはい上がってきた。あいつには『欲』を強く感じる」と指揮官。「石山さんの代わりはできないけれど、しっかり(役割を)務められるようにしたい」と語る20歳が、今季のキーマンとなっている。(長崎右)