2019.5.14 13:00

【球界ここだけの話(1622)】ロッテ・バルガスは2軍に落ちても頑張るガス 陽気でまじめな助っ人砲の決意

【球界ここだけの話(1622)】

ロッテ・バルガスは2軍に落ちても頑張るガス 陽気でまじめな助っ人砲の決意

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サンスポ記者の球界ここだけの話
ロッテ・バルガス

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 開幕から28試合で打率・203(69打数14安打)、1本塁打。ロッテの新外国人、ケニス・バルガス内野手(28)は6日の試合後、2軍行きを通告された。

 日本特有の配球に苦戦した。「アメリカだったら1打席に最低2球は直球系がくる。でも日本では配分が全然違った」。どんなときも陽気な助っ人砲だが、豪快な見た目とは裏腹に相手投手に合わせて重さ、長さ、国内外のメーカーの異なるバットを複数使い分けるなど、性格は繊細だった。

 「いつまでも待ってはくれないからね、考えを変えていかないと」。4月16日からは通常より約1時間半早くグラウンドに姿を現し、早出特打を敢行。大村打撃コーチが交互に投げる速球と緩い球を毎日約100球打ち返した。だが、考えるほど状態は上向かない。普段は歌を歌うほどハイテンションだった試合前も「ノーパワー…」とぽつり。6日の打撃練習では、自らバットを真っ二つに折った。悩みが頂点に達した瞬間だった。

 日本での生活には、徐々に慣れてきた。4月30日の大阪遠征では、スタッフの食事会で田原通訳が不在の夜に1人で街を歩き、ラーメンを食べたという。家族も来日し、これからというところでの抹消。「もう10年もプロでやっているからね、どんなときに2軍落ちになるかはわかっている」と自ら台車を引いて、ロッカーから荷物を運び出した。

 それでも、バルガスは腐らない。往復2時間の電車通勤も「レディーファースト。女性にはサッと席を譲るよ」と苦にするそぶりも見せず、打撃練習では浦和球場の場外へ運ぶ快音を連発する。この姿に今岡2軍監督も「手を抜いていないということ。それは簡単なようで、すごく難しい。これで手を抜いて打っていてみろ? 誰も応援しなくなる。そういうところは、すごく好感を持てる」と賛辞を贈った。

 「最初の1カ月に活躍できないのはラテン系には多いこと。去年も最初の1カ月は打率・180くらいだった。その時間を越えていけば、必ず自分のパワーを発揮できる」とバルガス。1軍の首脳陣に指示された後ろに重心を残す打撃フォームの習得を目指し、2軍で毎日懸命に汗を流している。

 自身のインスタグラムには、自分のプレー写真を大量に投稿する。理由は「母国(プエルトリコ)にも自分の活躍を楽しみにしているファンがいるからね」。日本球界現役最重量の体重133キロを誇る大砲の爆発を、すべてのファンが待ち望んでいる。(浜浦日向)