2019.4.23 13:35

【球界ここだけの話(1602)】ヤクルトの投げ方教室って何?

【球界ここだけの話(1602)】

ヤクルトの投げ方教室って何?

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話

 驚きの数字が並んでいる。昨年、スポーツ庁が行った「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」では、小学生男子のソフトボール投げの平均が22・14メートルと過去10年で最低を記録した。2009年の25・41メートルからは3メートル以上も低い数字だ。

 公園でもボール遊びが禁止されるなど、子どもの投力低下が叫ばれる中、ヤクルト球団では社会貢献活動の一環として面白い取り組みを行っている。小学校での『投げ方教室』だ。

 担当するのは元ヤクルト投手で球団職員の河端龍氏(42)、徳山武陽氏(29)の2人。東京都内の小学校から要請を受けて訪問し、授業の一環として『投げ方教室』を開催している。

 「野球をやっている子に上手になってもらうのはもちろん、普段は運動をしていない女の子にも興味を持ってもらえるように教えています。足の上げ方だったり、ボールを持っていない側の手の使い方の重要性を伝えています」

 12球団ジュニアトーナメント大会に出場するスワローズジュニアでもコーチを務める河端氏が説明する。授業では投げる際の動作を3段階に分けて指導し、キャッチボールを実践。2チームに分けてゲーム形式で対戦するなど、運動が苦手な生徒が興味を持ちやすい工夫を凝らしている。指導後には「投げ方名人認定証」をプレゼントするという。

 「(教室後は)投げ方が上手になりますし、一番は終わった後のあいさつに変化が出ます。『ありがとうございます』『楽しかった』という声が、初めのあいさつより格段に大きくなるんです」と河端氏は目を細めた。千里の道も一歩から。地道な社会貢献活動が、小学生の投げる力アップ、さらには未来のプロ野球ファン獲得につながるはずだ。(長崎右)