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17Kの星稜・奥川をスカウト陣絶賛「春先なのに言うことなし」/センバツ

17Kの星稜・奥川をスカウト陣絶賛「春先なのに言うことなし」/センバツ

2回裏、三振を奪う星稜・奥川=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎)

2回裏、三振を奪う星稜・奥川=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎)【拡大】

 第91回選抜高校野球大会は23日、甲子園球場で開幕して1回戦3試合が行われ、星稜(石川)は履正社(大阪)に3-0で勝利し、初戦突破。今秋のドラフト1位指名候補・奥川恭伸投手(3年)が強力打線を相手に毎回の17奪三振、3安打完封と好投した。星稜は、きょう24日に行われる日章学園(宮崎)-習志野(千葉)の勝者と、28日の2回戦で対戦する。

 優勝候補として帰ってきた聖地の中心で、観客の視線を独り占めにした。星稜エース・奥川が散発3安打、自己最多で毎回の17K完封。最後の九回は1死一、三塁で相手4番・井上を投ゴロ併殺に打ち取り、力強く拳を握った。

 「まずはストレートが基本。どんどん押していこうと思って初回から飛ばそうと決めていた」

 鼓動の高鳴りを抑えるように腕を振りしきる。一回の先頭打者に対して149キロから入り、エンジン全開。4球目であっさりと自己最速となる151キロを計時してどよめきを巻き起こす。天下一品の直球に加えて、さえ渡るスライダーは鬼に金棒。五回まではや10奪三振と寄せつけなかった。

 相手が強打の履正社打線だけに、プロ球団のスカウト陣も目を見張る。阪神・筒井スカウトは「アマチュア界の中で最高レベルの投手。初回から腕を振って強い球を投げて、終盤になってもいい高さにボール投げられている。気持ちの強さが大きい」と目を細めた。投球術はさることながら、打者に立ち向かう強気な姿勢を絶賛した。

 この大一番では奥川自身のテーマもまさに「逃げないこと」と精神的な部分だった。特に2-0の八回2死一、二塁のピンチでは「その前の直球に空振りしていたので、思いっきり投げれば打ち取れると思った」と、かわすのではなく直球で勝負。そして気持ちは熱く、頭は冷静。決して力技ではなく、昨年の春夏の甲子園、高校日本代表などで培った、投手としての嗅覚も大きな武器となった。

 「甲子園に来て自分の力を出せたと思うのはきょうの試合が初めて。ただ、満足することなくこれからも精進していきたいと思います」

 昨夏の甲子園2回戦、済美(愛媛)戦では右ふくらはぎを痛めて途中交代し、歴史的な大逆転サヨナラ負けを見つめることしかできなかった。そんな悔しさのある場所には試合後、いい眺めが広がっていた。最高のスタートダッシュから、一番星をつかむ戦いが幕を開けた。(須藤佳裕)

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  • 先発の星稜・奥川=甲子園球場(撮影・水島啓輔)
  • 2回、ベンチに戻る際、先発の奥川(左)とグラブでタッチする星稜・山瀬=甲子園球場(撮影・水島啓輔)
  • 投球する星稜・奥川=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎)
  • 投球する星稜・奥川=甲子園球場(宮沢宗士郎撮影)
  • 8回、マウンドに集まり空に指を突き上げる奥川(中央)ら星稜ナイン=甲子園球場(撮影・水島啓輔)
  • 試合に勝利しガッツポーズする星稜・奥川=甲子園球場(撮影・水島啓輔)
  • 試合に勝利し星稜・奥川(左)とタッチする山瀬=甲子園球場(撮影・水島啓輔)
  • 試合に勝利しスタンドに挨拶に向かう星稜・奥川(手前)らナイン=甲子園球場(撮影・水島啓輔)