2019.1.15 13:00

【球界ここだけの話(1509)】巨人・原監督が描く長野との再会の物語とは

【球界ここだけの話(1509)】

巨人・原監督が描く長野との再会の物語とは

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サンスポ記者の球界ここだけの話
新人合同自主トレを視察して練習前に訓示する巨人・原監督

新人合同自主トレを視察して練習前に訓示する巨人・原監督【拡大】

 今季から三たび巨人の指揮を執る原辰徳監督(60)を、コミュニケーションの怪物と評した人がいた。語り口はよどみなく、短い会話の中でもいくつもエピソードが盛り込まれる。間の取り方も絶妙で、軽快なテンポが心地いい。日々、原稿をひねり出そうと悪戦苦闘する取材側からすれば“ありがたい”存在だが、伝えることを生業とするものとしては、その「言葉力」から多くのことを学ばなくてはと敬服している。

 どうしたら相手にものごとが伝わるか。そんな指揮官の考えの一端に触れる機会があった。フリーエージェント(FA)権を行使して加入した丸佳浩外野手(29)の人的補償として、生え抜きのベテラン・長野久義外野手(34)が広島に移籍した話題に触れたときのことだった。

 両軍はくしくも3月29日の開幕戦(マツダ)で激突することが決まっている。特別な日に、特別な感情を持ってベンチで相対する両者-。原監督は「物語としてはいい物語だと思う。長野がホームランを打って、丸が逆転ホームランを打つことがジャイアンツにとってはいいこと」と言い、「(過去、現在、未来が)つながるというのは真実だと思う。真実や信念があって伝えたことはつながってくる」と続けた。

 プロ野球はこれまで数々の名勝負に彩られてきた。それが今に伝わるのは、指揮官の言う「物語」として成立しているからだろう。思えば、球界では原監督と並ぶコミュニケーション力を持つ日本ハムの栗山英樹監督(57)も「物語」を大切にしていた。

 昨季でいえば、ロッテからトレードで加入した藤岡の移籍後初登板は8月16日の古巣との一戦で、杉浦には出身地の帯広で行われた8月1日のロッテ戦に凱旋(がいせん)登板させた。起用の裏には栗山監督の「色んな思いがある中で、チームが前に進むことにつながる」という信念がある。そしてそこに物語が生まれていく。

 功労者をプロテクト枠から外すのは球団にとっても苦渋の選択で、やはり人的補償で西武に移籍した内海も含め、ショックだったことに変わりはない。だが、原監督は「僕たちはそのことをショックだとはいえない」と言った。さまざまな思いを胸に秘めて戦う今季、一体どんな物語が紡がれるのだろう。(伊藤昇)

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