2019.1.14 13:00

【球界ここだけの話(1508)】阪神・川藤OB会長が新人に送りたい言葉、「1日は24時間」の意味

【球界ここだけの話(1508)】

阪神・川藤OB会長が新人に送りたい言葉、「1日は24時間」の意味

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サンスポ記者の球界ここだけの話
鳴尾浜球場を訪れた川藤幸三OB会長

鳴尾浜球場を訪れた川藤幸三OB会長【拡大】

 プロ野球選手として10年以上を過ごせる選手の割合は、21世紀に入って20世紀よりも約7%下がっているらしい。調べてみて驚いたが、トレーニングやケアが進化したからといって一概に選手寿命が伸びるわけではないようだ。

 10日、阪神の新人合同自主トレの2日目のことだった。たくさんのコーチや球団関係者が2軍施設である鳴尾浜球場を代わる代わる訪れていた中、川藤幸三OB会長(69)の姿もそこにあった。

 キャッチボールをするルーキーらの姿に熱視線。新人以外の選手もじっくりと見守っていた。練習後、新人へ掛けたい言葉を問われた川藤氏は、なつかしそうに語り始めた。

 「時間に使われるのではなくて、時間をどう使っていくか。自由時間をどう過ごすかがポイントになると思う」

 そして、続けた。

 「藤田平さんなんか、夜の9時になったら毎晩天井からコンクリートの『ゴン』という音が聞こえた。見に行ってみたら、バットを2本、自分のバットとマスコットバットでスイングを繰り返して、終わったバットを交互に置く音やったんや」

 ある日、それが気になった川藤氏は藤田平氏に詳しい話を聞きに行った。しかしいつ行っても追い返されるばかり。それでもめげずに何度もたずねると、ある日。藤田平氏がおもむろに口を開いた。

 「1日は何時間や?」 「24時間です」

 「わかったら帰れ」

 短いやりとりだったが、それで十分だった。「1日は誰だって24時間。その使い方が大事だということを身をもって知った」。だからこそ、先輩方の背中を見て自分らの行く先を考えてほしい-。川藤氏から、これからプロの道を歩き始める新人選手たちへのエールだった。

 狭き門をくぐりぬけて、プロ野球の世界に飛び込んできたルーキーたち。同じだけ与えられた「24時間」をどう過ごしていくかの積み重ねが、これからにつながっていくのかもしれない。(箭内桃子)

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