契約更改交渉後に記者の取材に応じる高山。新政権でイチから出直す(撮影・安部光翁)【拡大】
阪神・高山俊外野手(25)が26日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、600万円減の年俸3200万円でサインした。打撃改造に失敗した今季は1本塁打に終わり、2軍暮らしを長く経験。矢野燿大監督(49)のもとで巻き返す来季に向けて「体制が変わったし、自信がある」と言い切り、打撃スタイルの原点回帰を誓った。植田海内野手(22)は850万円増の年俸1400万円でサインした。
視線を落とさず言い切った。チームが変わる今だから、高山も変わる。3年目を終えて突きつけられた600万円ダウン。来季の抱負を問われ口をついたのは意外にも「自信」だ。
「思うことはたくさんありますけど、体制も変わりましたし、来年は自信はあります。もうそれしかないです」
会見の冒頭で、アップかダウンかを問われると「どう思いますか?」と逆に問い、笑みを浮かべる余裕すら見せた。「打率・172、1本塁打、14打点」。この数字でこの会見場に座れば、大抵の選手は悔しさ、危機感ばかりを口にする。だが高山は違った。年俸の話というより、「決意表明」のために来たようだった。
「矢野さんと2人で話す時間もありましたし、もう1回、自分のスタイルで勝負しよう、というか。そういう気持ちでキャンプを迎えて、終えて。またそういう気持ちで、今も練習しているので。いい方向に行くんじゃないかなと思います」
D1位で入団した2016年の春季キャンプは2軍スタートも、掛布2軍監督から「スイングがきれい。想像を超えていた」と絶賛された。同年に打率・275、8本塁打、65打点で新人王。だが、シーズン終了後に金本監督から“20本塁打指令”を受け、長打力も兼ね備えようとしたが、つまずいた。