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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】矢野監督は脱金本でチームの空気を変えることから着手、まずはじっくりお手並み拝見

【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】

矢野監督は脱金本でチームの空気を変えることから着手、まずはじっくりお手並み拝見

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「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
阪神が狙うオリックス・西

阪神が狙うオリックス・西【拡大】

 今季、阪神は2001年以来、17年ぶりの最下位に転落しました。勝てなかった。特に本拠地・甲子園球場で大きく負け越しました。選手の心の中にあるのは、屈辱と反省だったでしょう。しかし、矢野新監督は2軍監督時代から選手たちに「失敗をおそれるな。前のことを引きずらずに、常にチャレンジしていこう」と話し続けていました。“超積極野球”を貫く上で絶対に必要な前向きな精神。キャンプでの姿勢も心の持ちようは同じなのでしょう。

 ただし、こうした矢野流キャンプの先に何が待ち受けているのか。最大のポイントはそこにあります。選手の自主性を重んじ、首脳陣と選手とのコミュニケーションが豊かになったとしても、それによって選手のスキルがアップし、チームが勝たなければ意味はありません。

 「チームのムードを変えることで今季、不振だった選手がよみがえるかどうか…。藤浪や岩貞、高山、江越らが自分の描いた練習方法やテーマを消化した先に復活があるのかどうかが最大の問題や。もちろん、選手を導く側のコーチ陣の指導力も問われる。チームの空気を変えるだけで成績が浮上するほどプロ野球は甘いだろうかなぁ」

 阪神OBはそう指摘していました。

 プロ野球は試合で結果を出してこそプロセスも評価されます。それはプロ野球の世界だけの話でもないでしょう。現実の社会のあちらこちらで同じような競争が繰り広げられています。果たして矢野阪神は結果も勝ち組になって、プロセスを評価されるのか-。

 もちろん、結果を出すにはグラウンドの激しい練習による選手個々のスキルアップだけでは足りません。これから始まるFA戦線や新外国人選手の補強で戦力層を厚くしなければなりません。すでに球団はロサリオ、マテオ、モリスの3人の外国人選手の戦力外を発表しています。一塁が守れて4番を打てる新外国人選手の獲得や、FAによるオリックス・西投手の獲得などが矢野体制をバックアップする球団の大きな責務になるでしょうね。

 まだ始まったばかりの矢野阪神。これからも中身をじっくりと見ていきましょう。(毎週日曜掲載)

植村 徹也(うえむら てつや)

1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長、サンスポ特別記者、サンスポ代表補佐を経て産経新聞特別記者。阪神・野村克也監督招聘(しょうへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。ラジオ大阪(OBC)の金曜日、午後10時から「NEWS TONIGHT いいおとな」『今日のトラコーナー』」や土曜日午後6時45分からの「まさとと越後屋のスポーツ捕物帖」に出演中。「サンスポ・コースNAVI!」ではゴルフ場紹介を掲載、デジタルでも好評配信中。

  • 秋季キャンプで笑顔を見せる阪神の矢野新監督=高知県安芸市
  • 練習を見守った金本前監督と片岡前コーチ(右)のツーショット
  • 阪神・岩貞(中央)は藤浪らと汗をかく
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