2018.10.19 12:00

【ダッグアウトの裏側】大舞台で「頼りにならない男」…Rソックス・プライス投手

【ダッグアウトの裏側】

大舞台で「頼りにならない男」…Rソックス・プライス投手

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ダッグアウトの裏側
ポストシーズンでは不本意な投球が続くプライス(AP)

ポストシーズンでは不本意な投球が続くプライス(AP)【拡大】

 大舞台で頼りにならない主力選手というのは、どの世界にもいる。レギュラーシーズン中はドヤ顔でプレーしているのに、ポストシーズン(PS)になると沈黙。読者の方にも、思い当たる選手がいるだろう。

 米大リーグの代表例が、レッドソックスのデービッド・プライス投手(33)。2012年にサイ・ヤング賞を受賞した左腕で、今季も16勝(7敗)を挙げたが、PSでは散々なのだ。

 レイズからタイガース、ブルージェイズ、レッドソックスと移籍しても、10年から昨季までPSで先発した10試合で自軍が全敗。米記録会社によれば、PS初先発から自軍が10連敗したのは、2位のヴァイダ・ブルー(アスレチックスなど)らに4差もつける大リーグ記録だという。

 そんな不名誉な記録に終止符を打ったのが、アストロズとのア・リーグ優勝決定シリーズ第2戦(ボストン)だった。ただ、チームは7-5で勝ったものの、プライスは1点リードの5回に2四球を与え2死一、二塁で降板。あと1アウトでPS初白星の権利を逃したため、試合後に破顔一笑とはいかなかった。

 「勝利がすべて。自分のことよりもチームが勝ったことが大きい。大舞台でも活躍できると思っているが、ずっと結果を出せていない」

 大舞台で頼りにならないイメージがすっかり定着してしまったが、10年前のレイズでのPSデビューは鮮烈だった。現在の所属先であるレ軍との08年ア・リーグ優勝決定シリーズで、新人ながら3試合にリリーフ登板。第7戦でセーブを挙げるなど強力打線に安打を許さず、球団史上初のワールドシリーズに導いた。当時の二塁手は岩村明憲で、筆者もルーキーサウスポーの快投を目の当たりにした。

 「このチームでワールドシリーズを制覇したい、何度もね」とプライス。優勝リングを手中できるかどうかは、今後の投球にかかっている。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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