2018.9.26 13:00

【球界ここだけの話(1404)】ヤクルト・大下、緊急事態を救ったルーキーは広島への思いを胸に投げる

【球界ここだけの話(1404)】

ヤクルト・大下、緊急事態を救ったルーキーは広島への思いを胸に投げる

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サンスポ記者の球界ここだけの話
ヤクルト・大下

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 ルーキーがチームの緊急事態を救った。24日の中日戦(ナゴヤドーム)で先発したヤクルトのドラフト2位・大下佑馬投手(26)=三菱重工広島=が4回2/3を5安打1失点と好投しチームの勝利に貢献した。

 危機は前日の23日に起こった。当初24日に先発予定だった小川が腰の張りを訴え先発を回避。23日の試合前練習が終わった段階で大下に24日の先発が伝えられた。

 「五回までいっていないし、なんともいえないです。長い回を投げることは目標じゃなかったけど、なんとか次の投手にバトンをつなげられたいいと思っていた」と振り返った。マウンドでは一歩もひるまなかった。何度も内角をつき、スライダーを効果的に使った。

 リリーフで結果を残し7月11日の巨人戦(神宮)でプロ初先発したが、2回1/3を6安打5失点で黒星を喫した。その後は再び中継ぎに転向し主にロングリリーフとしての役割で17試合に登板した。「中継ぎでロングリリーフしている気持ちで先発できたのが大きかった。あれこれ考えている時間がなかったのがよかったのかもしれない」と語った。

 春先、ファームで調整しているときは「自分は中継ぎでも先発でも、いわれたところでどこでも投げられるのが持ち味」と語り、小川監督も「本当によく投げてくれた」と手放しでたたえた。「4回で代えるつもりだったけど、五回もいってもらった」と予想以上の働きを見せた。

 7月には地元・広島を豪雨が襲った。広島市内がある大下の実家も避難準備に追われ、消防署に務める友人からも深刻な情報が伝わった。知り合いの先輩からはドラッグストアが建物ごと流されている写真が送られてきた。「広島で生まれ、育ってきた人間として早くなんとか、普通に戻ってほしい」と地元への思いを明かし、募金活動にも参加した。

 田畑投手コーチは「彼の力がいろんな場面で大事になってくる」と大下の信頼を置いている。ルーキーの大車輪の活躍でチームをさらに浮上に導く。(横山尚杜)

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