2018.9.7 12:00

【ダッグアウトの裏側】プロ選手経験ない、ただ一人の現役メジャー監督がカージナルスを快進撃に導く

【ダッグアウトの裏側】

プロ選手経験ない、ただ一人の現役メジャー監督がカージナルスを快進撃に導く

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ダッグアウトの裏側
異色の指揮官、シルト監督が大リーグに変化をもたらすか(AP)

異色の指揮官、シルト監督が大リーグに変化をもたらすか(AP)【拡大】

 シーズン途中の監督交代は、チームにとって最高のカンフル剤になりうる。米大リーグで後半戦に入ってから快進撃をみせているカージナルスも、指揮官を代えたことが転機になった。

 7月14日(日本時間15日)、球宴まで残り1試合で47勝46敗、首位に7・5差のナ・リーグ中地区3位だったカ軍は、マイク・マシーニー監督(47)を解任。ベンチコーチ(日本のヘッドコーチに相当)のマイク・シルト氏(50)が監督代行に昇格した。

 マシーニー前監督は現役時代に捕手でゴールドグラブ賞を4度獲得。史上初めて就任から4年連続(2012-15年)でポストシーズン進出に導いたが、打撃コーチらとともに解雇された。

 シルト監督の経歴は対照的だ。選手生活は大学まで。スカウトからマイナーリーグの監督、メジャーのコーチへとステップアップしてきた“たたき上げ”で、プロ選手の経験がないただ一人の現役監督となった。

 「メジャーで監督を務められるとは思っていなかった。ここ6週間で起きたこと、選手たちに感謝している。マイナーで一緒に汗を流してきた選手と戦えるのは素晴らしいことだ」

 シルト監督は先月28日(同29日)、3年契約を交わして「代行」がとれるまで26勝12敗。8月を22勝6敗とチームを蘇らせた。ナ・リーグのワイルドカード争いでは、代行就任時に上にいた7球団をごぼう抜きにして一時はトップに立った(日本時間3日時点ではブルワーズに0・5差の2位)。戦力は整ったもののバラバラだったチームをまとめた手腕が評価されている。

 カ軍はヤンキースの世界一27度に次ぐ、ナ・リーグでは最多の11度を誇る名門球団。選手としてプロ経験のないシルト監督が7年ぶりの世界王者に導いたら…。監督選びの基準に変化を及ぼすかもしれない。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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