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【ワンス・アポン・ア・タイム】ブーマー(1)阪急で私は浮いていた

【ワンス・アポン・ア・タイム】

ブーマー(1)阪急で私は浮いていた

特集:
ワンス・アポン・ア・タイム
グラウンドで牛とも“共演”したブーマー氏(右)(本人提供写真)

グラウンドで牛とも“共演”したブーマー氏(右)(本人提供写真)【拡大】

 結局、楽しむことだけは最後まで変えなかったけど、上田さん(利治監督)は何も言わなかった。ちゃんと練習はしたし、結果を残したから。そのうち練習中に冗談を言い合ったり、笑ってもいいんだという感じになった。そうやってチームがまとまっていった。

 もちろん、こんな私でも静かな時もある。相手先発をどう攻略しようか考えている時には口数も少なくなる。するとあるとき、通訳がやってきて「監督が呼んでる」と。何だろうと思っていったら「大丈夫か?」と聞かれたんだ。「元気なさそうだけど」。何度、大丈夫と言っても理解してくれない。「けがしているのか?」。そしてトレーナーまで呼んで「ブーマーが病気だから見てやってくれ」なんて言い出した。「いや、大丈夫だから!」やっとわかってくれたけど、最初は静かに練習をしていると「熱でもあるのか?」。と真面目に心配されたものだ。

 上田さんには本当にお世話になった。自由にやらせてくれた。毎年2回ぐらい、東京・六本木のピザ店に各球団の外国人選手が集まるんだけど、監督の愚痴を口にする選手は少なくなかった。でも私は、そういうストレスとは無縁だった。

 実は1年目は調整に失敗した。結果を残さなければという気負いから、オープン戦で頑張りすぎて開幕の頃にピークが来てしまった。長いシーズンでは息切れしてしまう。それが1年目。その年のオフは帰国後、ゆっくりしてランニングやウエートトレーニングだけを欠かさずやった。春季キャンプまでボールを握らなかったし、バットも振らなかった。体力強化に主眼を置いたんだ。

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  • ビールかけでの恩師・上田監督(右)とのワンシーン。ブーマー氏にとってお気に入りの写真という(本人提供写真)
  • ブーマー・ウェルズ
  • 懐かしそうに当時を振り返るブーマー氏(撮影・丹羽政善通信員)
  • ブーマーの年度別打撃成績
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