2018.8.22 11:00

【甲子園に恋して】昨夏熱中症に…これって「来てはいけない」お告げ!?

【甲子園に恋して】

昨夏熱中症に…これって「来てはいけない」お告げ!?

特集:
清宮幸太郎
第97回大会の準々決勝で本塁打を放つ早実の1年生・清宮。甲子園大会の歴史を彩るスターの一人だった

第97回大会の準々決勝で本塁打を放つ早実の1年生・清宮。甲子園大会の歴史を彩るスターの一人だった【拡大】

 1996年に退職した後も趣味として、春も夏も大会期間中の数日間、甲子園を訪れていました。バックネット裏で顔なじみのスカウトの隣に座っての観戦です。

 私の定宿は兵庫・尼崎市内のビジネスホテルで、早実(東京)の宿舎でもありました。昨春のセンバツでのこと。ロビーで和泉実監督のお父さんと話をしていると、お父さんのもとへ選手があいさつに来ました。

 その中の一人が、主将の清宮幸太郎君(現日本ハム)。試合がなくても連日、注目されていたので「新聞をたくさん買った?」と聞くと、苦笑いが返ってきました。

 衝撃的な事件が起きたのは、1年前の夏。甲子園からホテルに戻ると急に体中の力が抜けて、ロビーの隅に座り込んでしまいました。熱中症です。意識はあるのに体が動かず、通りすがりの人に「部屋まで連れて行ってください」と手助けを頼み、なんとかたどり着きました。

 「もう甲子園に来てはいけないのですよ」

 甲子園の神様に、そう言われた気がしました。初めて取材に訪れてから約半世紀。記者時代からよく通っていた球場近くの喫茶店のママさんは亡くなり、なじみのそば店もお店をたたみました。

 翌日、これまでお世話になった人たちに「さようなら」とあいさつして帰京。残念ですが、甲子園大会はテレビの中の世界になってしまいました。(おわり)

名取 和美(なとり・かずみ)

 埼玉県出身。慶大卒。1965年に産経新聞社に入社し、69年からアマチュア野球担当。87年にサンケイスポーツへ異動。計25年間にわたって甲子園大会で取材を続けた。96年に退社後も、OGとして球場に足を運ぶ。現在は野球殿堂特別表彰委員会委員、全国野球振興会理事。

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