2018.8.3 12:00

【ダッグアウトの裏側】レイズの「二刀流投手」が三塁も守る「三刀流」に! キャッシュ監督が再び常識覆す奇策

【ダッグアウトの裏側】

レイズの「二刀流投手」が三塁も守る「三刀流」に! キャッシュ監督が再び常識覆す奇策

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ダッグアウトの裏側
また奇策を繰り出したキャッシュ監督(AP)

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 思わず「高校野球じゃないんだから…」とつぶやいてしまった。レイズのケビン・キャッシュ監督(40)が、再び常識を覆すような奇策をとったからだ。

 主役は昨季まで通算84セーブを挙げている抑えのセルジオ・ロモ投手(35)。「救援投手の先発起用」をテーマにした5月31日付コラムでも紹介した変則右腕は、7月25日のヤンキース戦(セントピーターズバーグ)で、三塁を一時守ってからマウンドに戻りセーブを記録した。

 「勝ててよかったし、楽しかった。20年ほど前に少しやっただけの三塁で“守った”という記録も残せたからね」

 今季5試合で先発(7月30日現在)している「二刀流投手」が、三塁も守る「三刀流」になった。ロモはヤ軍戦に3-1の8回途中から登板。9回もベンチに下がらず、三塁の守備に就いた。代わりに登板した中継ぎ左腕が先頭打者を抑えると、1死後に再びマウンドへ上がり12セーブ目を挙げた。

 米メディアによれば1908年以降、登板した試合で三塁手も務めた投手はフィリーズのビル・ウィルソン以来47年ぶり11人目の珍事だった。

 レ軍はこの日の試合前、今季10試合に先発していたイオバルディをレッドソックスへトレード。ロモと同じ中継ぎ兼任のスタネクを急きょ先発させた。6投手のリレーで強力なヤ軍打線を7安打2得点に抑え、この3連戦を勝ち越した。

 実はロモにワンポイントで外野ではなく三塁を守らせたのには、データの裏打ちがあったという。9回先頭打者のバードは引っぱり専門の左打者で、打球の大半は二塁ベースより右方向へ飛ぶ。三塁が「打球が飛ぶ確率の最も低い守備位置」だったのだ。

 ただやみくもに大リーグの常識を覆すような戦術を採っているわけではない。「弱者」として冷静かつ徹底したデータ分析があるから、この戦力でも勝率5割前後をキープできているのだ。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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