2018.7.30 13:00

【球界ここだけの話(1347)】阪神・藤川が語る野球の“間” 経験積むほど研ぎ澄まされる感覚もメジャーでは?

【球界ここだけの話(1347)】

阪神・藤川が語る野球の“間” 経験積むほど研ぎ澄まされる感覚もメジャーでは?

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藤川球児
サンスポ記者の球界ここだけの話
抜群の安定感で虎のブルペンを支える藤川

抜群の安定感で虎のブルペンを支える藤川【拡大】

 野球には一球一球の“間”がある。打者が打席からいったん外れたり、投手がロジンを触ったり。この一瞬、わずか数秒で、打つ、打たれるの明暗が分かれるという。打者とも、捕手とも違う、投手の“感覚”。投手の取材をしていると度々それを耳にする。

 「球種やコースではなくて“間”。『今投げたら打たれる』というのがわかる。長くやればやるほど、それは感じるようになったね」

 投手の第六感のようなものだろうか。そう語るのは、ことしで38歳になったベテラン、藤川だ。今季はここまで31試合に登板し、2勝1敗9ホールド、防御率1・85。抜群の安定感で虎のブルペンを支えている。

 「今でも(『打たれる』というタイミングが)わからない時はあるよ。でも逆に『今は絶対に打たれない』と思った時は100%打たれない」

 たとえば、7月1日のヤクルト戦(神宮)。6-3の七回に登板すると、先頭から二死を簡単に取った。しかし坂口、山田に連打を浴びて一、二塁。ここで打席にバレンティンを迎えた。

 「『今投げたら打たれる』という時は、点をやらないためだったらベースも使う。あの時はそうだった」。カウント3-1から四球で歩かせ、満塁に。二死満塁-。

 一打同点、一発が出れば逆転のピンチも「抑えるための四球」を選択。そして最後は雄平をフルカウントから右飛に詰まらせ、無失点で切り抜けた。この繊細な感覚で、幾度となく修羅場をかいくぐってきた。

 経験を積めば積むほどに研ぎ澄まされていく感覚が、ピンチをピンチでなくしていく。ただ、それを凌駕していく世界もあるから、面白い。藤川は「『間』は野球にはあるけど、ベースボールにはない。アメリカではまったく使えなかったからね」と笑った。投げて打つ、シンプルな力と力のぶつかり合い。真剣勝負の奧は深い。(箭内桃子)

  • 投球術にたける藤川
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