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【虎のソナタ】熱いモノこみあげる松坂の30球

【虎のソナタ】

熱いモノこみあげる松坂の30球

特集:
虎のソナタ
全セの記念撮影で並ぶ広島・緒方監督と金本監督(前列右から)

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 マイナビオールスターゲーム第1戦(13日、全パ7-6全セ、全パ1勝、京セラ)立ち上がり、西武の菊池雄星は8球。ほとんどストレート。37歳の松坂大輔は30球。あらゆる変化球を駆使して5失点…。誰もがもう憧憬(あこがれ)の彼方に置く松坂ではないのだけれど…熱いものがこみあげる。ホームランが乱れ飛んだ…。人生に“ソノ時”というのは必ずやってくる。でもさりげなくロマンチックな景色を持ち続けたいものであるが。

 「今年は阪神はスーパーヒーローはいません。だから逆に“初々しさ”で勝負するんです。金本監督も覚悟の上で。むしろ僕はそのハツラツとした若虎連中に期待しますよ」とトラ番キャップ阿部祐亮は京セラドームから熱い電話。しかし少し…寂しい。

 球宴となると必ず思い出すソノ時がある。不世出の資質を持つ大投手が選んだ「1球」…という含蓄(ふくみ)のあるテーマだ。同時にそれはいずれもその瞬間の「男の選択」を取材するチャンスに恵まれた。

 それは「ど真ん中のストレート」でありもう、1球は「ワンバウンドしそうなカーブ」。

 まず「ど真ん中の速球」を選択したのは江夏豊。1971年7月17日西宮球場での球宴第1戦に先発した彼は、超ド級と言われた全パ打線をほとんど速球のみでバッタバッタと三振にとり(実はなんと江夏は筆者に、ファン投票1位で選出された7月9日の時点で9者連続三振をマジで予告していた)。その年はそれまで6勝9敗。ライバルの巨人堀内は10勝3敗で快調だったから選ばれるハズはない。しかも…心臓病で常に球団トレーナーが登板時には1回ごとに脈を計測し、たまにストップをかけたほどの状態。

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