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【ワンス・アポン・ア・タイム(4)】バッキー氏「思い出の中には常にオクサンがいる」

【ワンス・アポン・ア・タイム(4)】

バッキー氏「思い出の中には常にオクサンがいる」

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ワンス・アポン・ア・タイム
自宅で家族と写真におさまるバッキー氏(本人提供写真)

自宅で家族と写真におさまるバッキー氏(本人提供写真)【拡大】

 そういえば、あれは巨人戦だったかな。ボール回しをしている時、何気なく土でプレートを隠した。それで20~30センチ前から投げたことがある(笑)。正確にどれぐらいだったかは覚えていないけど。捕手は辻(佳紀)さんだったんだけど、あるバッターが「きょうのバッキーさんは速いね」って言ったって言っていた。辻さんも知らなかった。審判も知らなかった。1回だけだけどね。試合が終わるまで誰にも言わなかった。確か、その試合は勝ったと思う。

 そしてこれも巨人戦だったと思うけど、ある試合で、球審が際どい球をまるでストライクととってくれなかった。「ドウシタノ!」といっても返事がない。それでボールの代わりにロージンバッグをグラブに入れておいて、辻さんとサインをかわしてから、ボールを投げるようにしてロージンバッグを投げた。審判の頭を越えて、バックネットまで飛んでいったんだ。あれはびっくりした。あんなに飛ぶなんて(笑)。球審が「バッキーさん、ダメ!」って。でも、退場にはならなかった。

 そこで「ストライク、トキドキ、オネガイシマス」ってお願いした。あの頃は、体は大人なんだけど、子供が野球をやっているような感じだった。みんな、そうやって野球を楽しんでいた。

 (バッキー氏は1968年に阪神を退団。69年に近鉄に移籍したが0勝7敗と復活できず、現役を引退した)

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  • 現役時代のバッキー氏(右)と吉田義男氏(左)。阪神での日々は、バッキー氏にとって大切な思い出だ(本人提供写真)
  • 骨折した親指を見せるバッキー氏
  • バッキー氏の牧場(撮影・丹羽政善通信員)
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