紅白戦の2回、阪神・ロサリオが本塁打を放ち、迎える阪神・高山、梅野ら=沖縄・宜野座(撮影・村本聡)【拡大】
四回先頭の第2打席もフルカウントから外の変化球を見送り、四球を選んだ。続く俊介の打席で自らスタート。「勝手に走ったんちゃうかな。今、サインないもん」と金本監督。結果は二ゴロ併殺だったが、ここまでアグレッシブな助っ人は珍しい。実戦3試合で通算6打数5安打2本塁打4打点。シーズン143試合に換算すれば95発ペース。マジで打ちすぎ。日本の配球を覚えさせるため「バッテリーは抑えてほしい」と指令を出していた金本監督もうなるしかない。
「いい時期、悪い時期はあるだろうけど、打つに越したことがない。ひと振り一発、というのが大事ですわね」
この日、一塁の守備は取りやめとなったが、近日中に守備も解禁となる。新主砲の爆発力に3月30日の開幕戦(東京ドーム)で当たる巨人・森中スコアラーは「長打が出るのは脅威ですよ」と震え上がった。
球場を離れる際、帰りのタクシーが一緒になった糸井に「イイネ」と声をかけられると日本語で「イイネ」と返した。そして、ニックネームでもある闘牛のイラストがプリントされたTシャツをきていた。どんな球種でも、どんなコースでも突進して、つかまえ、ぶっ飛ばす。まさに闘牛パワーが、シーズンを待たず、宜野座で全開だ。