【球界ここだけの話(1178)】
広島・床田【拡大】
ドラフト1位・中村奨成捕手(18)=広陵高=で注目されている広島の2軍キャンプ地、東光寺球場。その一角で左肘のトミージョン手術からの復活を目指す2年目左腕の床田寛樹投手(22)がキャッチボールを行っている。
「投げるときに少し痛みはありますが、我慢できる程度です。もっと練習したいのですが、なかなかできない。体重も15キロ増えてしまって…」
床田は昨季ルーキーながら開幕ローテーション入り。プロ2戦目となった4月12日の巨人戦(東京ドーム)では、先発として初勝利を挙げるなど華々しいスタートを切ったが…。
3戦目の同19日のDeNA戦(マツダ)で右肘の違和感で降板。保存療法を試みたものの症状が改善しなかったため、7月に群馬の病院で「左肘関節内側側副靱帯再建術・尺骨神経剥離術」に踏み切った。
術後はギプスで患部を固定し、ウエート室でのトレーニングやランニングなどの地道なリハビリ生活。11月にキャッチボールを再開し、春季キャンプには3軍として参加している。
カープの投手でトミージョン手術を受けたのは2013年の江草仁貴以来。球団は昨年にトレーナーを米国へ派遣。大野練習場には通常と比べて傾斜の緩いリハビリ用のマウンドを新たに設置するなどして復活をアシストしている。
カープの3軍は故障者のリハビリを目的として2011年に採用。練習場所は主に大野練習場で3人のコーチとトレーナーが選手のリハビリをサポートする。かつて右肩痛に悩まされていた薮田や右肩痛などの故障がちの一岡らがこの3軍で苦難を乗り越えて、現在は1軍の中心選手として活躍している。
「順調にいけば、7月には復帰できるかもしれない。しっかりがんばっていきたいです」
最速148キロの直球にスライダー、カーブが武器の将来豊かな床田。カープのバックアップを受けて、復活ロードを歩み出している。(柏村翔)