2017.12.15 12:00

【ダッグアウトの裏側】松井氏を見限るのは早かったが大谷は? エンゼルス・ソーシア監督はイメージと違う独裁タイプ

【ダッグアウトの裏側】

松井氏を見限るのは早かったが大谷は? エンゼルス・ソーシア監督はイメージと違う独裁タイプ

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大谷翔平
ダッグアウトの裏側
9日の入団会見で大谷(右)はソーシア監督と握手を交わす

9日の入団会見で大谷(右)はソーシア監督と握手を交わす【拡大】

 取材してみると、イメージや評判とは違う人がいる。米大リーグ、エンゼルス入りを決断した大谷翔平投手(23)の入団会見に同席していたマイク・ソーシア監督(59)は、筆者にとってそんな人物だった。

 2009年12月、ソーシア監督はヤンキースからFAになった松井秀喜とロサンゼルスでランチをともにした。DHに固定されていたワールドシリーズMVPを「外野手としても起用する。全試合に出てほしい」と口説いて獲得した。

 それなのに見限るのは早かった。10年の松井は好不調の波が激しかったとはいえ、本人にも理由を説明せずにスタメンから外したり、屈辱的な“右の代打を出すための代打”に使ったりした。振り返れば、松井がプレーした6監督(代行を含む)の中で会話が最も少なかった。

 選手とのコミュニケーションを重視する近年の監督とは異なる独裁タイプ。コーチとして2002年の世界一を支えたジョー・マドン(現カブス監督)やバド・ブラック(現ロッキーズ監督)らが去り、監督と選手をつなぐパイプ役がいないことも10年以降で1度しかポストシーズンに進めていない要因だろう。

 采配について問われることも語ることも好まない。10年のシーズン中には、ある番記者の取材を拒否。質問されてもスルーしていた。原因とされた批判的な記事は、手厳しいニューヨークのメディアなら普通の内容。担当するまでの期待が大きかっただけに、筆者の失望は深かった。監督通算1570勝はジャイアンツのブルース・ボウチー監督(62)に次ぐ現役2位(歴代22位)だが、その後は「知将」とは書かなくなった。

 ベテランだった松井に対し、大谷はまだ成長期にある。「もちろん二刀流としてプレーさせるつもりだ。それは間違いない」と会見で約束した同監督。早々と二刀流を見限ることなく、育ててほしい。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

  • エンゼルス入団会見後、球団幹部やソーシア監督(左から2番目)と記念撮影する大谷(中央)
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