先発の花咲徳栄・綱脇慧【拡大】
第99回全国高校野球選手権大会決勝(広陵4-14花咲徳栄、23日、甲子園)昨夏の3回戦敗退から1年。宿舎は同部屋、互いのいいところを褒め合うのが日課の2投手が、鍛えた成果を決勝でも見せた。先発・綱脇が4回0/3を3失点、残り5回を清水が1失点の“徳栄の勝利の方程式”で日本一だ。広陵・中村には3安打されたが、岩井監督の「逃げたらいかん」との言葉を胸に、一度も逃げずに攻め切った。
中村に第1打席は左翼線二塁打も、第2打席で大会初三振を奪った綱脇は「思い切って自信のあるスライダーでいって三振。勝ちじゃないかもしれないけど、優勝できた」と目を赤くした。
清水は中村に3打席で2安打されたものの、七回は空振り三振を奪取。プロ志望の右腕は「力で押せたかなと思ったら内野安打。フォークで三振、真っすぐ勝負ではレフトに打たれ、負けです。次に当たるときは抑えます」と、次の舞台へ闘志をのぞかせた。その前に中村とは高校日本代表でバッテリーとして、世界の同年代との勝負に向かう。 (赤堀宏幸)