先発の阪神・小野=甲子園球場(撮影・岩川晋也)【拡大】
「最近、朝方に目が覚めてしまうんよ。そこから、もう寝れないんよな。昔は夜にお酒を飲んでも、そんなことなかったのになぁ」
交流戦中、指揮官が苦笑いしながらつぶやいたことがあった。勝った夜ほど寝つけない。日々の眠りは浅い。睡眠を体が許してくれず、若手の早出特打につきあうため、甲子園に朝、出発する。「あぁ…。1日でいいから、ずっと寝たいなぁ」。神経をすり減らしながらの戦いと同時に、チーム力の底上げを図ってきた。それでも交流戦最後で今季4度目の零封負け。ここ2試合で2得点しか奪えず、3ゲーム差で迎える首位攻防戦へ不安もよぎる。
「交流戦明けで、いきなりマツダ(スタジアム)で広島(戦)ということで選手たちも十分わかっていると思うから。ゆっくり休めて、また、打つ方の調子を上げていかないと、ほんとに…」
この4日間で、いかに打線の状態をあげていくか。12年ぶりのリーグ優勝へ、あと1本ではすまされない。しばしパワーを充電し、鯉をむさぼり食う。 (阿部祐亮)
昨年の阪神交流戦VTR
金本監督初の交流戦で、勝率5割のリーグ3位で突入。開幕カードの楽天に2勝1敗と勝ち越したものの、敵地でのロッテ戦で同一カード3連敗を喫するなど5連敗もあり、7勝11敗の8位に終わった。4位で迎えたリーグ戦再開の広島戦(マツダ)でも3連敗を喫した。