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【球界ここだけの話(766)】“代打の神様”もたどり着けない、真弓氏のシーズン代打打点記録

【球界ここだけの話(766)】

“代打の神様”もたどり着けない、真弓氏のシーズン代打打点記録

阪神対中日 7回、代打で登場し、同点適時二塁打を放つ阪神・真弓明信=甲子園球場(1994年8月2日撮影)

阪神対中日 7回、代打で登場し、同点適時二塁打を放つ阪神・真弓明信=甲子園球場(1994年8月2日撮影)【拡大】

 そうか、あの記録は今なお球界に君臨しているんだなぁ…

 と、22年前の1994年シーズンを懐かしくフラッシュバックさせてくれたのは、阪神・狩野恵輔外野手(34)がシーズン代打打点記録を目指すという記事。記録保持者はチームの大先輩でもある真弓明信元阪神監督。その記録「30打点」がいかにすごいかは、目指す狩野が今季11打点でセ・リーグ1位タイだったことで想像がつくだろう。

 「あの年の真弓さんはすさまじかったで」と胸を張って言えたらカッコイイのだが、実は私を含めて当時の阪神担当は恥ずかしながら全員“不合格”だ。私が書いた当時の記事の書き出しがすべてを物語る。

 「やっぱり千両役者だ。真弓がシーズン代打日本記録を更新していた」

 更新していた…って、どういうことか? そう、真弓がシーズン代打打点の日本記録を塗り替えた試合当日は何も触れず、通り過ぎてから慌てて書いたのだ。

 ちなみにこの年、真弓はわずか17安打で30打点を挙げている。いかに好機に強かったか-。当然、マヌケな担当記者でも盛り上がる。

 「最近の真弓さん、勝負強いな」

 「代打での打点記録ってあるのかな? どのぐらいかな?」

 そんな会話から、ようやく調べてみたら、ずっと以前に超えていた、というお粗末な話。“代打の神様”と呼ばれた八木裕、桧山進次郎ら阪神勢だけでなく、球界の必殺仕事人たちの誰もたどり着けない大記録は、担当記者の怠慢? により、人知れず達成されていたものだったのだ。

 後に真弓に記録達成の秘訣を聞くと、単純明快なひと言が返ってきた。

 「ノンプレッシャー。誰も、何も言ってこなかったもん」

 余計なプレッシャーのかからない状態が、力を発揮できる1打席1打席を生んだという。どこの新聞も報じないから、耳に入ることもない。ということは、私の怠慢も大記録の一因か(笑)。

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