高山は五回、追撃のタイムリーを放つ(撮影・山田喜貴)【拡大】
(セ・リーグ、阪神2-4巨人、20回戦、巨人13勝6敗1分、6日、甲子園)口を真一文字に結び、険しい表情でロッカーを出た。アルプスに大歓声を巻き起こした追撃打も、敗戦ではまったく喜べない。高山は口数少なく、足早にクラブハウスに消えた。
「大きな1本? はい。そうですね」
3点を追う五回。二死から北條、上本の連打で一、二塁として、巨人・菅野の外角シュート146キロを逆らわず弾き返した。鋭いライナーが左前で弾む。追撃ムードを一気に高めた。1点をかえすと、続く福留が右前適時打。4連打で1点差に詰め寄った。
菅野とは今季、ここまでの3試合24イニングで対戦防御率が0・00。4試合29イニング目で初めて自責点をつけた。チームとして苦戦する難敵撃ちには「良かったです」と話したが、表情は緩めなかった。
3戦連続のタイムリーで、今季120安打、56打点とした。新人王が制定された1950年以降、安打数で53年の吉田義男を抜き、球団の新人で単独4位に浮上。打点では69年の田淵幸一に並んで2位タイになった。