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【球界ここだけの話(557)】虎・原口が守備用の手袋を着けないこだわり

【球界ここだけの話(557)】

虎・原口が守備用の手袋を着けないこだわり

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
球をこねることに、こだわりをみせる阪神・原口

球をこねることに、こだわりをみせる阪神・原口【拡大】

 プロ入り後、手袋をしていた時期もあった原口だが、ルールに従って手袋をそっと置き“こねられる”方の道を選んだ。現役当時はこのルールがなかった矢野作戦兼バッテリーコーチも「着けなかったね。なんか気持ち悪くて」と素手の感覚を大事にした。阪神では岡崎も手袋を着けない。それぞれの捕手が、自身の感覚や着ける利点、着けない利点を考慮して選択をしている。

 ファウルボールや、バウンドして土がついてしまった場合、球審が新しいボールを取り出す。これからはその瞬間も、注目してみてほしい。審判がそのまま投手に投げて渡す場合もあるが、こねたがる捕手は審判に手を差し出し、一度自身を経由することを望む。原口はこんな理由も明かしてくれた。

 「僕自身が新品のボールが嫌いなんです。こねておきたいし、(急な送球のために)投手へ投げることで自分の肩も作っておきたい。あとは投手が自分でこねる人なら、それを見て多めにこねてあげるようにしますね。2ストライクとか、ここっていうときには多めにこねたりします」

 新品のボールは製造過程で生じた光沢を消すため、特殊な砂(もみ砂)でこねられている。そのままの状態だと投げにくく感じる投手もいる。投手の気持ちをくみ取り、気持ちよく導くのも捕手の仕事だと考えた上での行動だ。

 打撃でも文句なしの活躍を見せている。5月の月間成績は29日までで打率・400(75打数30安打)、17打点、5本塁打で、あと1試合を残しているが、育成枠経験野手では史上初の月間MVPに迫っている。気持ちを込めて白球をこねながら、原口は虎の正捕手へと突き進んでいく。(長友孝輔)