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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】決め球がなくなった球児…プロ野球人生の岐路に立つ右腕に球団が期待すること

【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】

決め球がなくなった球児…プロ野球人生の岐路に立つ右腕に球団が期待すること

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「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
8回 力投する阪神・藤川=神宮球場(撮影・斎藤浩一)

8回 力投する阪神・藤川=神宮球場(撮影・斎藤浩一)【拡大】

 「要するにボールの質が全てだな。往年のストレートが甦(よみがえ)っていないから、抑えは無理という判断だ」

 その後の登板を見ても、OBの言葉を裏付ける内容ですね。チームの関係者は現状の球児について、厳しい言葉を発しました。

 「球児の投球を見る限り、決め球がなくなっているんだ。かつては時速150キロを超える直球をど真ん中高めに投げていけば打者は打てなかった。分かっていても打てないボールがあったんだ。でもな、今の球児の直球は140キロちょっとだろ。しかも、昔のようなスピンの効いたボールの質でもない。かといって、変化球が凄いわけでもない。微妙な制球力があるわけでもない。つまり決め球がないから、打者を追い込んでも打ち取れない」

 そもそも、シーズン当初になぜ先発投手としてスタートしたか。春季キャンプでは内外角の低めに投げ分ける練習を行っていた、とこのコラムでも書きました。抑えとしての調整方法を行っていないのですから、「守護神プラン」は白紙撤回するべきだ-と指摘しましたね。でも、それは逆説的な話でもあったのです。

 「始めから抑えができるのなら、クローザーとして起用するでしょう。あれだけクローザーとしての実績があるのだからね。それが先発ということは、クローザーができない状態だという裏返しなんだ。今更、先発で失敗したからといって、抑えができるはずがない」

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